■ [大事なこと]愛
いろいろな先生と会い、いろいろな授業を見ます。5分も話せば、5分も授業を見れば、「この先生は、直ぐに『学び合い』が出来るな」と判断できます。それは「愛」を感じられるか、否かです。
私はゼミ生たちに、常にものすごい課題を求めて続けています。レベルに達しなければ、躊躇無く、そして情け無く、切って捨てます。しかし、「私がゼミ生を愛している」ことをゼミ生が理解していることに関して不安はありません。だって、私は本当に彼らが大好きです。それは私より二十歳以上離れた学部学生はもちろんのこと、時には、私より年上の現職院生さんも同じです。本当にかわいい。そして彼らが幸せになってほしいと願います。そのためによりよい教師への道を求めています。だからこそ、過大な要求も出来ますし、厳しい評価も出来ます。そして、彼らもそれを理解しているからこそ、その私についてきてくれるのだと思います。
『学び合い』が成立しているクラスの子どもは居心地のいい時間と場所を得られます。しかし、楽ではありません。一斉指導では考えられないほど自分の頭を使い続けます。これで終わり、なんていう安住の地はなく、つねに追い立てられ、走り続けなければなりません。だからこそ、驚異的な学力向上も人間形成も成立します。それを求められる愛が必要なんです。
日本中のほとんどの先生方には、それがあると思います。ただ、それを子どもに伝えられるだけの余裕を持っているか否かの違いがあります。そして、その原因はご本人のそれまでの貯金と、職場の人間関係に依存します。すべての教師が愛を子どもに伝えられますように、と願います。