■ [大事なこと]ゼミ生の変化
毎年、一定の人数は、大学院に『学び合い』の確信犯が西川ゼミに所属します。その変化が面白い。
ある人は、入学当初、手が震えていました。どうしたの?と聞くと、「西川先生は偉大だから」と真顔で話すので、研究室で大爆笑しました。ところが、半年もたつと、私の前で寝転んで話すようなことをします。たいていの人はビックリします。
でも、これって大事なことだと思うのです。
その「人」と、その人が「述べていること」とを分けることが大事なのです。アインシュタインは相対性理論を明らかにしました。でも、アインシュタイン=相対性理論とは違います。ま、アインシュタインと比すのはおこがましいですが、それと似たようなものです。
『学び合い』はシンプルで汎用性に富んでいます。でも、私の個人的な部分は『学び合い』とは別物です。『学び合い』は集団における振る舞いのゴールデンルールです。しかし、私が個人的に行動しているときのルールとは違います。
私は普通のおっさんです。いや、頭のよい中学生と同じ行動をする、手間のかかるおっさんです。でも、ひとたび教育に関することを聞けば、『学び合い』のセオリー通りに分析し、答えを出します。物理教師はおっさんでも、物理は偉大であるのと同じです。
私は私の崇拝者が欲しいわけではない。『学び合い』のセオリーの凄さを分かって、私と同じ願いを実現する仲間が欲しい。自分がよければ、自分のクラスがよければ、いいという人ではなく、日本中に苦しんでいる子どもや教師の声が分かる人が欲しい。でも、これが難しい・・・・