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2015-08-24

[]点、線、面 18:21 点、線、面 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 点、線、面 - 西川純のメモ 点、線、面 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日は和歌山の実践校の発表会に参加しました。野上小学校の先生方の発表が実に良かった。何が良いかと言えば、先生方が同じ方向を向いて、子どもの姿で語っている。

 私も1時間話しました。1時間半の話題を無理に1時間にしたので、無茶苦茶な超一斉指導です。

 特に印象的なことは、私の予想を超えて『学び合い』を実践している方の数が多くなっていることです。もう面になっても良いぐらいの密度が形成されているように感じます。あとは点を線に、線を面にすることです。互いに繋がれば、互いに強くなれます。是非、『学び合い』マップに登録ください。

[]未来の義務教育 07:29 未来の義務教育 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 未来の義務教育 - 西川純のメモ 未来の義務教育 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 子どもには能力差があります。そして、一人の教師では全ての子どもに分かる説明は出来ません。結果として、「落ちこぼれ」が生じます。これは今の授業では致し方ありません。でもゴールが多様化して、だれもかれもが東京大学に行くレースに参加しなくなれば、この問題は緩和されます。

 でも、今後の日本において重大な問題は、能力のある子の「ふきこぼし」です。

 その子たちが、どのような家庭に生まれ、どのような小学校に入り、どのような地域に生まれたかによって、その能力が開花するか否かが決まってはいけません。日本にとって大きな損失です。

 どうしたらいいか?妄想します。

 子ども一人一人は、自由に勉強します。ネット上の授業を見ても良いですし、本屋で買える参考書を読んで勉強しても良い。また、無料で配布される教科書を使っても良いです。

 定期的に国が行う各学年別の試験をCBT(Computer Based Testing)で受験します。なお、指導要領に沿った試験の他に、アドバンスコースも用意されています。例えば、大学の学部レベルの解析学や代数学の試験もあります。それを取れば、大学入学後にその単位を免除されます。そのCTBの運営は日本数学会のような学会が行うのです。それを取る子どもたち用に、大学の学部レベルの講義もネットを介して受講できます。学会がつくることもありますが、有志の学生がつくっても良いのです。子どもが自由に選択します。つまり、反転授業ではなく、全転授業です。トップ大学の入試の際には、その単位が入試条件に課されることもあるでしょう。笑い事ではありません。既にTOEFLに関してはそのようなことはありますから。

 教室には子どもたちがいますが、異学年です。

 では、教師は何をするか?授業もしません、評価もしません。その代わりに、人にとって一番大事な能力は「多様な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する能力」であることを求めるのです。そして、地域を巻き込んだ特活等を企画することが仕事です。

 ものすごく馬鹿馬鹿しい妄想ですが、日本の行政はトップの子どもたちの養成に力を入れています。だから、案外リアリティがあるかもしれません。私の教え子からも、「先生の話す言葉は宇宙語だ」と言われます。でも、時代がだんだん追いついてきているのかもしれません。