■ [大事なこと]責任
嫌われることを書きます。
今の世の中は私の若い頃に比べれば問題が多いかもしれません。でも、それは政権政党が何か、ではないと思います。ましてや首相個人ではないと思います。今の日本では、どの組織が、だれがやっても、私の若い世代と同じようなことは出来ません。
じゃあ、誰が悪いか。それは我々です。
責任の重さは年代が上の方がある。(悪気はないことは分かっています)60代よりも70代、70代よりも80代、80代よりも・・・。でも、今、50代が決定権を多く握っている。少なくとも40代、30代、20代よりも、はるかに。だから、今、未来に対して責任を負わなければ、60代の次に悪者です。だから、自分の出来ることをやりましょ。我々よりも若い世代が出来ないことを。(もちろん、私と反対の立場でも結構です)
■ [大事なこと]未来
この3日間、エマニュエル・トッドを集中的に再読しました。理由は、今後の社会のあり方の手がかりを得たいと思ったのです。読み終わって感じるのは、最初に集中的に読んだときの興奮はなく、淡々とさっと読んだことです。速読が得意な私が、一度読んだ本ですから、するすると読めます。
彼の本は第一級です。今まで読んだ歴史関係の本の中で最も定量的です。彼の論は現在の各国の有り様を説明できますし、中進国、発展途上国が先進国になる過程の説明力は素晴らしいものです。しかし、先進国がこの先、どうなるかという説明力は急に弱くなるように思うのです。
理由は彼の提案した家族型は現状の世界でのありようです。しかし、有限の物が律速段階ではなく、無限の知識が律速段階になる時代、そして多種多様な人が繋がれる補助手段が多様な社会では彼の提案した家族型は当てはまらないように思うのです。
結局、私は『学び合い』のセオリーに基づき今後の社会のモデルを考えようと思っています。しかし、人口減少の解決が必須であると言うことは私も同じです。そして解決方法は教育負担の軽減であるという点も同じです。しかし、方法として高等教育を含めた教育費の無償化を彼は提案していますが、私は現実的ではないように思います。理由は、そんなお金はないからです。では、どうするか?私は大学進学率を減らし、高校教育の多様化とジョブ化だと思っています。
国は大学の大部分をジョブ化することを考えているようです。でも、それでは少子化は解決しません。ジョブ化すれば採用率は上がるかもしれませんが、大学人の特徴から言えば時間がかかる。だから、もっとも短期間に実現するいい方法は、高校をジョブ化して大学はほっておくという方法です。しばらくすると今の高学歴モデルが崩れ、国が強権を発動しなくてすみます。あ、もしかしたら霞ヶ関の頭の良い人はそんなことを考えているかもしれません。だって、素人の私が思いつくぐらいですから。
あくまでも、素人の妄想です。
本当に申し訳ないですが、逃げ切りモードで眺めています。が、今の未来を考えていない私の同年代よりは、少しはましです。無理なことは無理しませんが、出来ることはありとあらゆることをしています。今のモデルのハッピーモデルに浸ってはいません。
若い方々へ。今の50代の多く(全員ではありません)を見捨てた方がいいかもしれません。彼らは分かろうとすれば分かるのに、耳をふさぎ、目を閉じて、退職までの時間を指折り数えています。どこで見分ければいいか。30年後、40年後の社会と、今、やっていることを明確に語れるか否かです。その人達は、確かにいます。モデルが変わる時代、それは必須の能力です。「今のままでいいんです」と言う人、「出来ることをやりさえすればいいんだよ」というひとは何も考えていません。考えていれば、未来を見据えて、真顔で語れます。ニコニコして話していたら・・・・です。考えている人は、子どもを大人にしています。大人として扱っています。小さい子どもを子どもとして扱うのは保護者の仕事です。教師は小さい子どもを大人として扱うべきです。
■ [大事なこと]原因
日本がトンネルから抜け出せない理由を分析するものはかなりあります。その一つに、面白い記事がありました(http://www.huffingtonpost.jp/rochellekopp/labor-productivity_b_8865802.html)。正鵠を得ていると思います。
ただし、分析の次元をもう一つ上に上げなければならない。
何故なら、日本が高度成長し、日本の組織がもてはやされた時代においても、同じだった。つまり、そこであげられたものは日本がトンネルから抜け出せない本当の原因ではありません。原因は何か?それが分からなければ、指摘されたものを全部改善しても変わらない。逆に、原因が分かれば、指摘されたものがそのままでも経済発展がある。
じゃあ原因は。
たいていの場合は、人口です。得に、内需が中心の日本の場合は。
■ [親バカ]記念日
我が家では大きな記念日の場合は、前夜祭、本祭、後夜祭があります。つまり、3日間ご馳走を食べます。例えば、息子の誕生日は3日間、祝います(もちろん、その他の日も「生まれてくれてありがとう」と寝るときに言います)。
クリスマスの前夜祭がイブです。
今日はイブ前夜祭、明日はイブ、明後日はクリスマス、明明後日はクリスマス後夜祭、ということで4日間続きます。
今日の昼は息子の希望によりフルコースのフランス料理です。マナーを学びたいとのこと。夜はサーモンステーキだそうです。それ以降、夕食のメニューは決まりつつあります。
■ [大事なこと]未来予測
堺屋太一さんの本に「平成三十年」という本があります。その副題は「何もしなかった日本」です。もうすぐ三十年ですね。
私は未来に関して思います。
自分が恐れるほど悪くは成らないが、自分が希望するほどよくならない。
チャーチル、ドラッカー、トフラー、トッドなど、大きな指標でものごとをとらえれば、かなり正確に未来は予測できます。速度は分からなくても、進む方向は。
■ [大事なこと]推論
大胆のことを書いているようですが、小心者の私は、自分の「村」のことを書くのは怖い。でも、象徴的に書きます。
1) 教員養成系学部の就職先は教員。そして、必要とされる人数はかなり正確に分かっている。
2) 採用率を上げることが求められる。
3) 学部の学生が多かろうと、少なかろうと、一定の人数の教職員が必要。
ここから導かれる答えは、至極、簡単です。
しかし、それに反対する意見もあります。それに対する反応は、東京オリンピックや新幹線の誘致と同じく「じゃあ、応分のお金を出してください」ということになります。その判断を先延ばしにすれば、私より10歳、20歳若い世代の年金支給年齢が遅れることになります。
■ [大事なこと]一喜一憂
センター入試後の新テストの問題例が公開されました(http://mainichi.jp/articles/20151223/k00/00m/040/066000c)。
保守派に対して、ここまで踏ん張った点は素晴らしいものだと思います。
しかし、どんな問題も直ぐに受験産業は陳腐化するノウハウを生み出してしまう。でも、どうでもいいのです。
何故なら、エリート大学の入試改革の本丸は新テストではなく、2次試験だからです。
しかし、いままでセンター入試を重視していた日本の常識に囚われていると分からない。
大学のアドミッションポリシーに対応する2次試験が露わになると、大混乱になるでしょう。簡単に言えば、偏差値という物差しが使えなくなることが分かるのです。進学指導の人が「合格します」といった生徒が不合格になり、「駄目でしょう」という生徒が合格する。合格者の中の偏差値の幅が10以上になってしまう。
その時、エリート教育におけるアクティブ・ラーニングの真意が分かるでしょうね。大学や教育委員会がどうこうできる制度改定とは違うのに、そこが分からない。
つまり、東京大学の推薦入試や、京都大学の特色入試の方が今後の流れを決めるものです。でも、既得権益を守る人は大反対でしょう。そして、「いままでの実践がアクティブ・ラーニングです。変えなくていいのです」と同じような主張をします。
微笑みながら眺めています。