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2017-01-20

[]組織改革 07:02 組織改革 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 組織改革 - 西川純のメモ 組織改革 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 組織改革松竹梅があります

 松は断行することです。ただし、ものすごい抵抗があります管理職の腹が据わってないと出来ません。

 竹は、組織の中の改革派を集めて、小組織を作る。そして、改革を専攻させ、その成果を徐々に広げる。ただし、その小組織リソースを傾斜配分させなければならないので、他からのやっかみが生じます。それに対して説明しなければならない。そして、徐々に広げる段になると、抵抗が高まる

 梅は、組織全体の合意形成を図るのです。

 と書くと梅が良さそうですが、これは改革をしないということと同義語です。だって組織全体の利害の安定点が現状なのですからいくら議論しても、出てくる合意点は現状維持です。そして、全体が沈みます

 困ったことに、沈没するまでに退職する人が決定権を持つのです。

 梅の人が慎重派と呼ばれますしかし、私から見れば現状でも生き残れると考える超大胆派と見えます

[]組織改革 05:42 組織改革 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 組織改革 - 西川純のメモ 組織改革 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今、教育関係する組織改革が求められていますしかし、長い歴史があり、大きな組織ではなかなか進みません。その中で、今、最も注目されているのが大分大学附属小学校だと思います

 大分大学附属小学校は自らのミッションを以下の3点に再定義したのです。

 

学校経営方針

(1)地域教育への貢献

地域先進的・先導的なモデル校として大分県教育委員会連携して実践し、情報を発信する。このモデルとは大分県教育課題を県との連携解決する。

(2)教育実習生等への指導

地域教育課題を踏まえた教育実習計画し、直接その指導に当たる。

(3)大学への協力

教職大学院及び学部教員と協力し、教育理論実践の往還を通した実証的な研究を行う。

 

 さて、どうでしょう。特段、ビックリするようなものではないと思いますしかし、このミッションの再定義お題目でないのは、この新たなミッションを実現するために、既存のものスクラップにしたものを知れば分かります

 例えば、職員会議廃止し、経営会議校長教頭主幹教諭指導教諭)を毎日開催し、重要案件は迅速に対応1~2週に1回の運営委員会職員連絡会を実施する。

 教頭一人に業務が過度に集中しないように、管理部は主幹教諭が統括し、指導部は指導教諭が統括。教頭業務を整理・分担。教頭が全体を俯瞰的に見て適切に指導組織的な動きへシフトする。

 職員個人の連絡先の保護者への公開を非公開にする。緊急の場合に限り、主幹教諭教務主任対応する。時間外や休日保護者と学級担任の直接のやりとりをなくした。

 長時間勤務を廃止するために、午前7時以前には登庁不可、午後7時完全退庁完了、土日は完全閉庁とした。これを成り立たせるために、「民間教育研究団体事務局の辞退」、「各学年の文集を6年の卒業アルバムのみとする」、「自作テストを単元テストの購入」、「手書き通知表、出席簿を電子化」、「通知表を年3回から2回(前後期制へ校則変更)」、「提案文章原則ワンペーパー」、「長い会議の精選」、「常時写真ネット販売」、「学級通信を学年通信統一」を断行したのです。

 そして、公開研究を当面実施しないことを決めました。(県課題に応えるセミナー等は随時開催)

 

 ビックリしませんか?

 

 これをやります。あれをやります。と加えることは、誰から文句を言われません。しかし、今でさえアップアップの状態で加えれば、有名無実になってしまます。実は、スクラップアンドビルド重要なのはスクラップなのです。抵抗もあるでしょう、非難もあるかもしれません。でも、それに対してしっかりと説明し、前に進めなければ、本当のビルドは出来ません。

追伸 今、教育改革を考えているところは、大分大学附属小学校を視察するべきだと思います