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納期

 私を知るゼミ生の方々に申します。私はいつもニコニコしていますよね。たまにシリアスに語ります。しかし、シリアスに叱ることはないと思います。幸いなことに、最近、それがありません。

 私が希にシリアスに叱るのは、私以外の人に迷惑をかけたときです。そのときは、はっきりと叱ります。いつもニコニコしている私がシリアスに叱ると、かなりきつく感じるでしょう。

 私は学生は馬鹿だと思っています。私が学生の時、くそ馬鹿でしたから、ゼミ生を叱る気になれません。単に、呆れるだけです。だから、私が迷惑を受ける分には流せます。でも、我々を信頼している人に迷惑をかけるとき、しっかりと叱ります。まあ、3,4年に一度程度です。

 今から15年以上前だと、学会発表等で時間をオーバーしたときに叱ります。それは1秒でもオーバスルトです。脳天気に数分間オーバーするとかなり真剣に叱ります。理由は他人の時間を軽んじているからです。今までに、時間をオーバーした発表、授業で質の高かったことは一度もありません。ようは、しゃべられていただいている、という意識がないからです。人の時間を大事にしない無神経と傲慢さを説明します。最近、それを叱らない文化が育っていることを嬉しく思います。

 私の授業を受けた方、私と仕事をしたかたに申します。過去30年間で、私は講演会で時間を1分でもオーバーしたことがあるでしょうか?私が授業で時間を1分でもオーバーしたことがあるでしょうか?私が期限に間に合わなかったことがあるでしょうか?講演会で1度あります。それは、開催者が時間の連絡を十分にしなかったからです。

 何故、それほどまで私は時間に関して厳密なのか、それは私の価値観です。

 ゼミ生に、何度も言います。大人社会の商取引において「価格」、「質」、「納期」の3つがある。その中で最も大事にすべきは「納期」だと言います。まともな取引先だったら、「価格」、「質」は一定以上です。逆に言えば、それがなりたたないならば、取引先になれません。まともな取引先ならば、「価格」、「質」は幅があります。つまり、許容可能とエクセレントの幅です。しかし、納期は早くても意味がありません。一方、納期を守れないと、いろいろな人に迷惑をかけます。

ローカル会話、パブリック会話

 健全な集団の場合、ローカル会話とパブリック会話があります。まあ、我がゼミの研究成果ですが。かっこいい言葉を使っていますが、普通のことです。例えば、会議で議論が進むとき、「え?おかしいじゃん」と思うことはありますよね。その途端に手を上げて意見を言う若手がいたらどう思いますか?たいていの場合は「空気読めない人」に分類されます。だから、若手の中で集団に「安全」に貢献しようと思っていてるときは、信頼する人とつながることが大事です。

 私は長らく戸北先生にお仕えしました。いろいろなことで不満があり、こうすべきだと思うことがあると、戸北先生にぶつけました。ほぼ毎日、戸北先生の研究室で1から2時間吠えまくったのです。戸北先生はそれを聞き、多くは是認し、発言の仕方をアドバイスしてもらいました。そして希に、待つべきことを教えてくれました。

 長らく、本学の管理職であった渡辺隆先生からは多くを学びました。多くの課題を与えられ、それを助けてくれる事務のキーパーソンにつなげてもらいました。そのおかげで法規と仕組みを学びました。おかげで学内政治での勝率を抜群に上げることが出来ました。

 私のパブリック会話の強さの根底には、信頼できる先輩とのローカル会話があるからです。その恩沢を私は得ています。でも、その恩沢に浴せるのは、高校教師時代の経験だと思います。私は先輩・上司に恵まれました。同時に、かわいがられる後輩であるには何が必要かを大学院で学びました。

ビジネス本

 私は経営者向けの研修会の講師として呼ばれることがあります。『学び合い』は教育に限らず、集団マネジメントの法則ですから。だからビジネスパーソン用の本(https://amzn.to/3r4dMms)があります。

 ビジネスパーソンは読めばびっくりすると思います。『学び合い』実践者の方々も、普通に実践しているテクニックの背景となる実証的データが分かります。

興味深いやりとり

ツイッターに以下をツイートしました。

『伴侶は自分より道徳性が高い人が良いと思います。叱られることも多いですが、軽蔑するより遙かにいい。怖いけど、尊敬しています。』

そうしたらある方(@wanyankokko)からレスがありました。以下、やりとりです。

 

その方:『相手は自分のパートナーの道徳性が低くても良いという理解でしょうか。「叱るー叱られる」の関係はもはや人間関係に上下を作っていると思います。』

私:『補い合っています。道徳性は1次元とは思っていません。』

その方:『私はそのような人間関係は遠慮したいです。叱られたり、恐れたりしたくありません。』

私:『すみませんが、ご結婚されていないのでしょうか?失礼ながら、ご結婚されていて、叱られたり、恐れたりしたくないならば、伴侶の方は一方的に叱られ、恐れていると思います。伴侶から叱られたりすることはごく当然です。家内は怖いですが、愛しています。愛しているから怖いのです。』

私:『別々に育てられ、生活した人が一緒に生活すれば、違うところがあるのは当然です。その中には「信じられない!」と思うところはあるでしょう。そうであれば、それを強く指摘する場面があるのは当然です。』

私:『愛していないならば、何を言われても馬耳東風でいい。伴侶との生活を維持発展したいと願っているならば、伴侶の言っていることを真剣に聞き、考えます。馬耳東風の人に比べれば怖いのは当然です。』

 

 その方は、朝確認したら、私をブロックしていました。おそらく、上記のやりとりを読まれた方はおられるでしょう。そして、@wanyankokkoで探せば、上記を見つけられます。「その方」が恥じているならば、記事を修正・削除しているでしょう。

 数学や自然科学は論理と自然が判定者です。しかし、それ以外の判定者は当事者以外なのです。ですので、第三者の方々に判断を委ねます。

 

 不穏当ですが、私の心の中の気持ちは桂米朝の「看板のピン」でのご隠居の啖呵です。

 

『タマゴの殻、尻にひっつけている分際で、虎のヒゲを触りにくるさかい怪我さらしたんだ。お前ら、まだ他流試合は早いわい。そんなもの世間にはなんぼで上には上があるんじゃ。ちぇ、お前らの銭とったら後生に触るわ。さっ、返したるさかい、そっちで勘定してもっていね。これに懲りなあかんで、カスめが!』

 

 研究者で成果を出している方は、普段はどんなに温厚であっても、本質は攻撃的です。攻撃的でなければ研究は出来ませんから。

 

追伸 普段はこんなレスはしません。しかし、見ず知らずの夫婦の関係を土足で踏み込んだので、少々たしなめました。