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2007-03-21

[]「愚痴今日番組 21:44 「愚痴」今日の番組 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 「愚痴」今日の番組 - 西川純のメモ 「愚痴」今日の番組 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 家族で食べながら本日NHK番組を見ました。最近先生を攻撃する報道が多い中、先生の苦労を伝える番組で嬉しかった。が、内容は・・・。見ながら、「あ・・・」とため息ばかりです。おそらく、多くの人にとっては、「あ~、先生はこんなに苦労しているのだな」と思う場面を見ながら、「この努力って、殆ど無意味だよな・・・。こんなに遅くまで学校にいて、この人の家族はどうなんだろう?結婚指輪をしているから家族持ちだよな・・」と思います。また、多くの人にとって、一人の子どもの悩みや、勉強の躓きに個別に対応している姿は、良き教師の典型です。しかし、それを見ながら、「個別対応しているこの時間、他の子どもはどうしているのだろう・・・。この個別対応の時間×クラスの人数分は、きっとこの先生の起きている時間より多いだろうな。つまり、この先生は、この子どもに対応して自分は良い先生と思いこんでいるけど、でも、結局、圧倒的大多数の子どもを無視しているんだよな。でも、きっと、この先生は自己陶酔しているだろうな。」と思ってしまいます。それをブチブチ独り言で言ったら、家内から言われました。「あなたは、分かっている人は、分からない人のことを理解できない、と言っているでしょ。それと同じに、あなたは、この先生方のことを理解できないのよ」と言われました。その通りです!

 ではどうするか。それは『学び合い』のセオリー通りです。教師集団に対して、高い目標を与え、それを可能とする場を与えるんです。具体的には、全県共通テストで全校の平均点が全県平均を10%上回ってください。さらに、一人の不登校もおらず、全校の欠席率は全県最低を実現してくさい」と求めるのです。そして、それをリアリティのある課題であることを、こんこんと語ります。でも、多くの校長はそれはリアリティーのない話と思いこんでいるのでしょう。でも、そんなのは簡単です。まあ、全県平均の20%弱は確実に実現できます。おそらく、いや、確実に子ども達と同じ事が起こります。いわゆる指導力不足と思われている先生が30%以上の力量アップが見込まれます。その学校で力のある先生が、その力を十分に出そうという気になります。ここまでは、本当に簡単にできます。そこからです。おそらく、確信犯的な誤った考え方の先生方がいるでしょう。周りの人からは、「エンガチョ」と思われる先生がいます。その先生学び合いの輪に入れません。そこで、校長が「みんなが高まる」ということを、愚直に語ります。そして、それが実現したときの夢物語を切々と語ります。このような学校の、職員集団が「全県共通テストで全校の平均点が全県平均を10%上回ってください。さらに、一人の不登校もおらず、全校の欠席率は全県最低」を実現出来ないと思いますか?多くの学校は、力ある先生がくたくたで、多くの先生方が成績が上がらなくても、不登校子どもがいても、しょうがないという状態です。「全県共通テストで全校の平均点が全県平均を10%上回ってください。さらに、一人の不登校もおらず、全校の欠席率は全県最低を実現」するなんてチョロいもんです。

 が、私は校長ではありません。また、校長にそれを伝えられる力はありません。とほほ・・・・

[]10万アクセス突破 15:42 10万アクセス突破 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 10万アクセス突破 - 西川純のメモ 10万アクセス突破 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 今、開いたら研究室HP(http://www.iamjun.com/)のアクセス数が10万アクセスを越えました。HP開設から6年が経ちました。ご愛顧に感謝します!

[][]追い出しコンパ 10:06 追い出しコンパ - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 追い出しコンパ - 西川純のメモ 追い出しコンパ - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日は追い出しコンパがありました。実に楽しかった。同時に、寂しかった。

 我々は『学び合い』を研究・実践しています。その成果は自分たちのゼミに具現化されます。従って、教師と子ども関係より、子ども達の関係の強さを誇ります。と、分かっているのですが、私の中にも旧来の教師のしっぽが残っています。今年の追い出しコンパの時に、昨年までだったら絶対に私が引っ張られる場面があります。が、今年はまったくお呼びがなかった。これは、子ども達(私の場合は20~40歳)の関係の強さを示すものであり、誇らしかった。でも、寂しかった。いつもだったら、それを可視化するのですが、これに関して書けば、心優しいゼミ生達は気を遣って、私を引っ張ると思いますので、ここには書きません。

 『学び合い』が進むと、どうなるかを想像しました。おそらく、追い出しコンパに呼ばれなくなると言うことが「理論上」ありえます。例えば、大学の事務職の方が追い出しコンパに呼ばれると言うことは、まずありません。しかし、学生さんの生活一般、また、学業において、事務職の方々のおかげである部分は実に大きいものがあります。「本学、170人の教員の中で、事務職員の方々以上に学生諸君に貢献している人がどれだけあるのか?」を、我々教員は心にとめるべきです。その事務職の方が追い出しコンパに呼ばれないのは、その役回りではないと考えられているからです。

 『学び合い』が成立したとき、ゼミの指導教員はそうなのかもしれません。しかし、それだけは絶対に嫌です!

 高校の教師だったとき、徹底的に子ども達をかわいがりました。ダッコもしました、高いたかいをしました、ほおずりをしました。だって、子ども達が可愛いから。今だって気持ちは同じです。20代の学生さんはもちろんですが、30歳以上のおっさん、おばさんだって同じです。可愛い!ホントだったらダッコも、高い高いも、ほおずりもしたい(女子に関してはセクハラにならないように注意せねば)。が、それをグッと2年間我慢して、教師と子どもの間合いを計っています。追い出しコンパでも、グッと我慢して、頭をなでなでして「頑張れ、いや、結果を出せ」という程度です。何故なら、それを自身に課すことが、『学び合い』に重要であり、そして、子どもにとってより多くのものを与えるからです。と、分かったとしても、追い出しコンパに呼ばれなくなるまでは、嫌だと思います。教師という業は罪深いものです。