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2007-06-11

[]段位証 21:54 段位証 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 段位証 - 西川純のメモ 段位証 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 かなり以前に私が『学び合い』流の家元になって資格を与え大もうけするという馬鹿話(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20040123)をメモりました。しかし、あくまでも馬鹿話であり、私が認定して段位証を与えることはあり得ません。理由は二つです。

 第一に、『学び合い』を会得しているか否かを認定するのは、それぞれの人の教えている子ども集団であり、その姿でしかあり得ません。教育は相手(すなわち子ども、親、同僚、管理職、地域)があって成り立つものです。その人の行動を個々に分析して、善し悪しを判断する事なんて不可能です。結局、子どもしか分かりません。いや、子ども達も意識しているかどうか分からないので、結局、子ども達の姿しかあり得ません。私が出来るのは、子ども達の姿を直接見たり、メール等で間接的に判断するしかありません。しかし、私に特別な能力があって判断できるというわけではなく、とてつもなく簡単な指標で誰でも判断できます。それは、クラス全員もれなく高い達成度(例えばテストの点数、出席率の高さ、不登校の低さ・・・)を維持しつつけているか、否かです。そんなんだったら、誰かさんに認定してもらわなくても、自分で判断できます。

 第二に、『学び合い』をあるとき会得したとして、常に『学び合い』を実現できることを保証できません。『学び合い』は考え方です。例えば、子どもを信じる心が大事です。しかし、なんらかの事情で子どもを信じられなくなることはあり得ます。そうなると、どんなに素晴らしいい『学び合い』を実現した人であっても、『学び合い』は出来なくなります。しかし、『学び合い』を会得した方であれば、しばらくすれば、結局、自分の心に問題があると気づきます。そうすれば、直ぐに『学び合い』が復活します。

 即ち、その時の実力を示すのは、「その時」の子ども達なんです。ということで、紙っぺらに印刷した段位証は全く無意味です。これは、かく言う私も例外ではありません。偉そうに書いている私も、焦ったり、知らなくて良いことを知ってしまったりすれば、心が揺らぎます。そして、その結果子ども達(私の場合は四十代~二十歳の西川ゼミ生)の行動に表れます。そして、彼らに「『学び合い』の考えからいっておかしい」と教えられます。その度に、自分の心を見直します。

 私が今、『学び合い』の考えを保っているか否かを判断したいと思うならば、我がゼミを見て下さい。例えば、全体ゼミ金曜日の2時40分から上越教育大学自然棟7Fの学習臨床会議室でやっています。学部ゼミならば、月曜日の2時40分から自然棟5Fの西川久保田研究室院生控え室となりのお茶研でやっています。事前に断る必要はありません。というより、殆ど私はいません。彼らが自主的にやっています。おそらく、ゼミ生に断る必要もありません。「見学させて下さい」と言えばOKのはずです。おそらく、見学者を気にせず議論しているはずです。そして、彼らの議論の質の高さが、私の段位証です。

 ちなみに、上記を公開する意味は様々です。第一に、自慢です。第二に、私がゼミみんなを「見せびらかしたい」と自慢することは、彼らに対する私の評価です。第三に、課題の設定です。上記の課題を与えることによって、自らの行動を見直し、より高い達成度を実現します。そして、それを可視化します。

追伸 上記の通り、見学希望者は事前に断る必要はありません。しかし、上記は最近の予定ですので、今後、どうなるか分かりません。日時の設定はゼミ生が自主的にやっています。ちなみに院生ゼミはいつやっているか自体、私は知りません。また、何らかの事情で急に中止になったり、順延になることもあります。無駄足を避けたいならば、ゼミ生に聞いて下さい。私に聞かないでね。何度も言いますが、私は知りませんから。あはははは

[]ねずみ算 18:39 ねずみ算 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ねずみ算 - 西川純のメモ ねずみ算 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 急激に数が増えることをネズミの増殖にからめてネズミ算とよびます。ネズミが何故急激に増えるかと言えば、同腹の子どもが多いということより、子どもが成長して子どもを産むまでの時間が短いからです。そのため、幾何級数的に増殖します。その意味で『学び合い』は有利です。

 かっての「段位」(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20060729)で書いたように、『学び合い』には段位はありません。『学び合い』は会得したか、否かしかありません。もし、子どもたち全員もれなく学習に向かって関わり合っているとしたならば、それは会得したということです。そうなれば100年前から会得されている方と、全く同じです。そして、会得するためにかかる時間は、まあ、1ヶ月で十分でしょう。でも、「まだまだ」と思いこんでいるのを、「来年も出来る」と思うには1年ぐらいかかる人もいるかも知れません。

 一方、多くの教育理論研修団体の場合は、段階も多いように思います。そして、実績を積んで、人に教えても良いと思われるような段階に達するまでには、かなり長い時間の修行がいるように思います。

 つまり、『学び合い』は、次の子どもを生むまでの時間が極端に短いという特徴があります。これは、広がるには、とても良い特徴だと思います。

 「まだまだ」と思ってらっしゃる方へ

 子どもを見て下さい。先に述べているように、子どもたち全員もれなく学習に向かって関わり合っているとしたならば、それは会得したということです。簡単に分かるのは、クラス全員、もれなく成績が上がり、人間関係が複雑で流動的になっているか否かです。それが成り立っているならば、会得されています。そうなれば、私を含めて我が同志全員と同等です。自信を持って広げて下さい。

[]見事に無視 17:42 見事に無視 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 見事に無視 - 西川純のメモ 見事に無視 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 学部生が学部ゼミをしている部屋(お茶室)にコーヒーを飲みに行きました。互いに相談しあっている脇で、ねっころがりながらお菓子を食べます。だれも私に聞こうとしません。見事に無視されています。あはははは

 ちなみに、これって自慢しているんですよ。