■ [大事なこと]若い先生方へ
ボスとして認められる方法(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20030506)というかなり昔のメモをお読みいただければと思います。皆さんには我々がいます。でも、その場を理解できるのは、その場にいる人です。先輩という最高の教材を、最大に利用しましょう。したたかにね。
■ [嬉しい]アブラナ
tontanさんから質問があったので書きます。
何故スケッチするのか、という部分は「何故理科は難しいと言われるのか」に一部書きましたが、「見る」と「認識する」というのは違うことに由来します。
ここでは、何故、アブラナかということを簡単に書きます。子どもが普通に思っている花と言えば、おしべ、めしべ、花びら、がくで構成されています。しかし、そいう花ってほとんど無いですよね。例えば、チューリップや百合の仲間は花びらとがくが見分けがつかず、がくがないように見えます。朝顔は花びらがくっついていますよね。乾燥に強いため市街地に多い花と言えば、キク科植物とイネ科植物ですが、前者(タンポポやコスモスやひまわり)は集合花です。イネ科植物の花を見て、花だ、とは思いにくいですよね。ランなどの花は特殊化が進みすぎています。サクラなどのバラ科植物の場合はおしべの数が多すぎます。
以上の難点をクリアーし、かつ、ルーペ等を使用せずに観察できる花って、私の知る限りアブラナ科の花ぐらいです。
もちろん、チューリップやサクラやタンポポを観察してもいいと思います。でも、昔からアブラナの花の観察が一般的な理由は、ちゃんとあるんだよ、ということを大学生に語る授業です。
■ [嬉しい]理科の授業
私は大学でたった一つだけ理科の授業をしています。かっては大学の理科の必修科目を担当していたのですが、大学の縦割りセクト主義のため理科の授業を殆ど出来なくなりました。心の中で(いや大声で)、「日本の理科教育に関する学会賞を総なめにした私が理科教育を教えられないなんて!」と憤慨しました。が、おかげで理科教育というくびきから離れ、教科教育一般を守備範囲とすることができました。
上記の理由で私は理科の授業を一つしかできません。そして、大学の殆どの学生さんは制度上、履修できません。本日はその授業です。履修者は4人の学部生さんです。お題は「なぜ花の観察はアブラナで行い、なぜスケッチをするか」という内容です。1時間半教えました。単純に楽しかったです(私がですが)。