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2015-02-15

[]春 08:40 春 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 春 - 西川純のメモ 春 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 春風亭小朝の落語の枕に、沖縄の春のことがあります。沖縄にはハブがいます。そのハブが巣穴から這い出し、人をかむ事件がニュースで報道されると、春が来たんだなということが分かるという話です。落ちは「スプリング、ハブ、カム」です。不謹慎な話ですが、そうかな~と感じてしまう話です。

 新潟に住んでいると、天気予報に「融雪なだれ警報・注意報」が出ると、「あ~、春は近いな」と感じます。昨日もみぞれが降っていましたが、ベランダに積もった雪が完全に消えました。まだ降るでしょうが、冬の峠は越えたことは確かです。

 雪国の春は格別です。まるでアナと雪の女王のエンディングみたいに世界が一変するのです。

[]キャズム 08:40 キャズム - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - キャズム - 西川純のメモ キャズム - 西川純のメモ のブックマークコメント

 かなり以前からキャズムを意識した戦略を続けていました(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20101208/1291816423)。それ故に、多くの本を書きました。『学び合い』の理論が手垢に汚れることを理解した上で、ノウハウを公開しました。そしてキャズムを乗り越えるホールプロダクト(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20101208/1291816423)として、全校『学び合い』を提案し『学び合い』ジャンプアップを書きました。

 さて次はと思っていたのですが、『学び合い』が十分に市場として成立できるほど大きくなったので出版環境が整ったようになります。今は『学び合い』全般のノウハウが出版されていますが、今後は、各学校段階、各教科別のホールプロダクトにシフトするでしょう。つまり、それをそのまま印刷し、配れば、だれでも出来るような書籍等が世に出るだろうと思います。もちろん、『学び合い』の理論が分かっていなければ変質するでしょうが、それを正すのは本では無く口伝しかありません。幸い、口伝できる人がかなり増えています.その人たちがもっと書籍を書き、講演し、相談になれば良いのです。

 私はキャズムを超るのは近いと感じています。

[]あと十年 08:40 あと十年 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - あと十年 - 西川純のメモ あと十年 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 葛飾北斎は90歳まで生きました。当時としては驚異的です。しかし、その臨終において、あと10年、せめて5年長く生きられたら本当の画工になれるのにと言ったそうです。欲深ですが、気持ちは分かります。

 私は四十代前半までに、多くの論文を書き、数多くの学会から賞をいただき、教授になりました。研究者としては全てを得たと言えます。上越教育大学の定年は65歳です。だからその後の二十年間はノホホンとしても生きられる。

 が、その頃に『学び合い』にシフトしました。ダイナミックで苦しかったが、峠は越えたように感じます。そうなると欲が出る。

 出来れば75歳、せめて70歳まで働きたい。そうすれば教育内容の精選や学校制度の改革の研究が出来る。定年の長い大学は無いかな、とチョコチョコと調べている今日この頃です。

[]ライブの勧め 06:26 ライブの勧め - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - ライブの勧め - 西川純のメモ ライブの勧め - 西川純のメモ のブックマークコメント

 既に『学び合い』に関してのノウハウは色々な書籍で公開されています。私自身に聞かれること、アドバイスを求められることのほぼ全てがそこに書かれています。『学び合い』はもの凄くシンプルです。どの教科でも、小中高でもやることは同じです。だから、ノウハウがもの凄くコンパクトにまとめられます。

 でも、『学び合い』の生を参観することを強く勧めます。それも色々な方の授業を参観することを勧めます。

 人は既存の概念で、新たなものを理解しようとします。しかし、『学び合い』と既存は根本的なところが違うのです。それは方法のレベルの違いとは異なります。具体的には、『学び合い』はその日の課題が出来るかどうかでは無く、子どもが学校を卒業し、60歳、70歳になったときに幸せであるにはどうしたら良いかを考えます。まあ、現状の教師がまず絶対に考えないことです。だから、毎日の授業でどれを優先するかの判断が違います。また、『学び合い』では教えると言うことに関して教師の能力は限定的であり、子ども集団の方が優れていると思います。教師は有能であるべきだという多くの教師が思っていることとは真逆です。

 だから、本でこれこれをする、逆に言えば、これこれをしない、と書いても「そんなバカな」と思い、本で書いていることとは真逆なことをしてしまいます。結果とて『学び合い』ではなく、既存のグループ学習の亜流のようなものになってしまいます。でも仕方がありません。人は既存の概念で、新たなものを理解しようとするのは当然ですから。

 だから『学び合い』の生を参観することを勧めるのです。それによって本で書かれていることは比喩表現では無く、そのまんまが書かれていることが分かります。そしてイメージが分かるのです。

 また、『学び合い』はテクニックでは無く考え方です。だから『学び合い』の考え方が分かっているならば、テクニックは多様になりえます。では考え方とは何かと言えば、それは短い言葉で表現することが出来る学校観と子ども観です。でも、「多様な人と折り合いをつけて自らの課題を解決する能力を獲得するのが学校教育の目的である」、「子どもたちは有能である」という言葉がどれほど深い意味と、発展性を持っているかは言葉を読む限りでは分かりません。だから、色々な人の授業を見ることを勧めます。それによって、人によってテクニックは様々だが、多くの人が使っているテクニックは何かが分かります。そして、何故それが多くの人が使っているかを理解することによって、学校観と子ども観が理解できます。

では、どうやって参観するか?

 私のところにメールすれば、その方の近くの実践者を紹介しましょう。

 また、『学び合い』の会に参加し、『学び合い』実践者に話し、授業参観をお願いすれば良いのです。『学び合い』授業だったら参観は楽です。何故なら子どもを見てもらうので、気が楽です。そして見てもらうことによって子どもは成長します。だから、基本的にウエルカムです。ただ、勤務する学校の校内事情によって、隠れキリシタンのような方もおられます。その場合は、別な人を紹介するでしょう。

 本日、私は東京の『学び合い』の会に参加します。また、長野でも会があります。お誘いします。http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20150209/1423428800