夏に大阪に出張したとき、新幹線のドアが開いた途端に、あまりの暑さに馬鹿馬鹿しくなってゲタゲタ笑います。まるででかいヘアードライヤーの前に立ったようです。名古屋の町を歩くと、何故、名古屋の地下街が発達したことを納得します。毎年、熊谷で40度を超えたというニュースが流れるとビックリします。
皆さん、あの暑さを忘れているようです。
普通教室の冷房施設の設置率は上がっています。しかし、それでも78%です(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/09/__icsFiles/afieldfile/2019/09/19/1421285_1.pdf)。
つまり2割強の教室には冷房施設がないのです。夏休みを短縮し猛暑の中で、しゃべらず、ずっと勉強し続けるのです。
冷房施設があってもかなりきついです。文部科学省の指針によれば「換気は、気候上可能な限り常時、困難な場合はこまめに(30 分に1回以上、数分間程度、窓を全開する)、2方向の窓を同時に開けて行うようにします。授業中は必ずしも窓を広く開ける必要はありませんが、気候、天候や教室の配置などにより異なることから、必要に応じて換気方法について学校薬剤師と相談します。」(文部科学省 学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル)とあります。
30分に1回以上、数分間程度、窓を全開にしたとします。酷暑の時に、どうなるでしょうか?
さらに、雪国の吹雪を知っている方にお伺いします。30分に1回以上、数分間程度、窓を全開にしたらどうなるでしょうか?大笑いのレベルですね。
なぜ、このことに気づかないのでしょう。
いや、気づいても、今の授業にしがみついているのでしょう。子どもの健康・命よりそちらのほうが大事なのでしょう。でも、梅雨明け当たりにマニュアルを「そろっと」変えるのでしょう。どう変えるか、楽しみです。
本質的にはオンライン授業しか出口はないのですけどね。
追申 そのマニュアルの最後に、「学校における窓・扉の開け方と換気の状態の例」という資料が付けられていました。窓の開き方と二酸化炭素の濃度変化を示したデータです。これには失笑してしまいました。低分子の拡散速度と飛沫の拡散速度は桁違いです。この文章を作った人が理系の知識がないことは残念ながら明確です。飛沫ならば、基本、全開を続けなければなりません。