■ [ご案内]益田の会
西日本で最初の『学び合い』の会です。あと半月少々先ですが、ご参集下さい。ご案内いたします。『学び合い』の会では、実際に実践している人と、ゴチャゴチャ話せるのが売りです。
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益田『学び合い』を考える会
テーマ:『学び合い』について
講 師:西川 純氏(上越教育大学教授)
■日 時 平成20年8月1日(金)
午後1時(受付:午後12時30分~)
■場 所 島根県益田市立吉田小学校 会議室
■内 容 西川 純氏の講演
中村 浩志教諭(日原小学校)の実践発表
坂野 智之教諭(七日市小学校)の実践発表
フリートーク(Q&A)
■参加費 1,000円
■主 催 『学び合い』益田学級
■問い合わせ先
坂野 智之(『学び合い』益田学級代表)
Tel 0856-78-0049(吉賀町立七日市小学校)
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※参加申し込みは上記連絡先に連絡をください。
※当日参加も大歓迎です。
■ [大事なこと]贅沢な悩み
上越教育大学の教職大学院の基本コンセプトは臨床力と協働力の育成です。そのために、研究にも実践にも業績のある人「だけ」でスタッフを固めました。以上の点は、上越教育大学の売りですし、おそらく他大学ではまねできないところだと思います。そして、それを実現するカリキュラムを創り上げました。即ち、研究にも実践にも業績のある人が実践的な演習を展開し、それを元に、現職院生さんと学卒院生さんが協働で発表をするカリキュラムです。
さて、実際に教職大学院を動かしてみて感想は、思った通りになりました。いや、思った以上のことが起こりました。スタッフの授業は、実践に直結する理論と実践を融合した内容を、面白く展開します。現職院生さんと学卒院生さんの協働は素晴らしく、発表のレベルは高いものです。しかし、予想外のことは、本当にうまくいきすぎたという点です。
スタッフの授業は、良い授業過ぎるし、面白すぎるのです。だから、必要以上に学生さんは授業をとります。修了には全く不必要なので、スタッフとしては「取るな」とは命令できないのですが、「取りすぎるな」と指導しています。しかし、単位はいらないから聞きたいという学生さんが「わんさか」現れます。それがスタッフ全員の授業にそれが起こっています。
発表ではみんなでワイワイとやっています。いやワイワイとやりまくっています。まあ、野球の分からぬ私には理解不能ですが、炎天下で練習している高校球児、雨の中で泥だらけになってボールを追っているサッカー部と同じ状態なのです。現職の方だったら、学校全体が燃えている学校の状態を思い出して下さい。
結果として、学生さんは1週間の多くの時間を講義を聴講し、その他の時間は発表時間の準備に追われています。まるでアメリカのMBAの学生さんのような状態なのです。確実に学卒学生さんの実践力は急激に伸びています。現職院生さんは、いままでとは違った視点で現象を理解し始めています。そして、それに対する自信と自負心が生まれています。ただ、教員一同は、心配です。そして、誇らしく思っています。
この状態は、西川研究室では常態です。しかし、これが教職大学院という一つの専攻全員がそうなっていることは特筆に値します。おそらく、教育において、上越教育大学の教職大学院だけの現象だと思います。本当にすばらしい大学院が生まれたと思います!
追伸 後期からは、学校現場にどっぷりとつかる実践・研究が始まります。学術の問題意識から出発するのではなく、現実にある学校の課題を学術や実践の英知と協働で解決することを経験します。これまた、おもった以上のことが起こるでしょう。でも、どこまで凄いことが起こるか不安です。贅沢な悩みです。
追伸 「あまり聴講してはだめだよ」と指導しても聞きたがるのですから、私としては来年は「偽学生禁止」を全教員に提案しようかと思案中です。しかし、単位は不要でも聞きたい人に聞かせないというのは、何ともおかしい。必修にしても誤魔化して休む学生、また、出ても寝ていたり内職にはげる学生が多いことを悩んでいる大学・大学院に比べれば、これまた、贅沢な悩みです。まあ、来年度は学生数も増え、それによって発表分担数は半減するので、ほどよい程度になるとは思うのですが・・・・