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2011-03-10

[]教師と子どもとの距離 06:58 教師と子どもとの距離 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教師と子どもとの距離 - 西川純のメモ 教師と子どもとの距離 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』は授業中に細かいことを教えません。一見していると、ぼーっとしているよう見えます。そうなると、子どもとの距離が離れてしまうのではないか?ということを心配される方がいます。しかし、そんなことはありません。もちろん、テレビドラマの熱血教師のような関係は結べません。でも、ありゃテレビの中の世界の話です。あんな関係を結べるとしたら、クラスに2、3人以上は無理だと思います。結果として、他の子どもを見捨てることになります。それは不健全だし、いけないことだと思います。

 さて、私はゼミ生に細かい指示はしません。最初はしっかり議論して方向性を定めますが、それ以降は個人的に議論するのは2週間に1度程度です。それも、どちらかの都合で流れ、1ヶ月に1度程度です。毎週の全体ゼミでは、私は長いすで寝ています。いや、その部屋にいない方が多い。でも、私は彼らと繋がっていると思います。

 思い出してください。部活の顧問と教科の先生、どちらの方の印象が大きいでしょうか?私の場合は、部活の顧問です。では何故でしょうか?それは語られる話のジャンルが、人生に繋がることが多かったからだと思います。私もゼミ生との会話では、その研究をどのように解決するかの具体的な指示よりも、何故、それを解決できなかったかのことに重点を置いて議論します。そして、それを学ぶことが卒業・修了してからの人生に関わることを語ります。

 あと1週間程度で8人のゼミ生を卒業・修了させます。今日、5時頃起きて布団の中でそれを思い出しました。すると、涙がすーっと流れました。一人一人がとても愛しい。そして、8人が私のそばから巣立っていくことが寂しい。ゼミ生から私への距離は分かりません。でも、私からゼミ生への距離は遠くはありません。

追伸 『学び合い』の場合、距離が離れることを心配するより、距離が近くなりすぎることを注意すべきだと思います。距離感が近すぎると、ゼミ生によって距離感がアンバランスになります。もちろん均等にすることは不可能です。しかし、距離感が違う事実を意識し続けることは大事だと思います。

http://j.mp/hGV50h