■ [大事なこと]100%

今日の越後『学び合い』の会での講演をお聞きになった方は分かると思います。5%のエリートに対するアクティブ・ラーニングと95%のその他のアクティブ・ラーニングは別です。でも、『学び合い』は両方とも矛盾はない。
■ [大事なこと]数学

私は大学に入って初めて数学に接しました。あの感覚は忘れられません。
今、息子は受験勉強です。彼に何度も言っているのは、勉強しているんじゃない、受験勉強をしているんだ、と。所詮、高校までの数学、物理は数学、物理ではありません。ありゃ、受験勉強でしかありません。だから、理解しなくてもいい、覚えなさい、と繰り返し言います。
息子には高木貞治の解析学概論や代数学講義を見せました。そして「これが数学の入り口だ」と言いました。もちろん彼には数学が見えません。しかし、自分のやっていることと全然違うことが分かります。
私には理解できないことがあります。何故、小中高の算数・数学を教えている教師が、自分が教えていることが数学に繋がると思えるのかと。不思議です。全く無関係です。本当の数学は、デデキントの切断定理から始めた方がいい。誰もがそれを受け入れられるとは思いませんが、数学を理解する方法はそれ以外にないと思います。
■ [大事なこと]機能アップ

私がコンピュータに接したのは高校2年のプログラムブルのHPの計算機です。生徒会会計の私はそれで予算案をつくりました。次は、大学1年で大型コンピュータです。フォートランです。そしてパソコンになりました。あの頃は、直ぐに機能がアップしました。アップしたハードで動かすと笑っちゃうほど早く終わります。なんて凄いハードだ!と感激します。ところが、1年もたたないうちにソフトがもたもたするようになります。そこで次のハードが出ます。アップしたハードで動かすと笑っちゃうほど早く終わります。なんて凄いハードだ!と感激します。ところが、1年もたたないうちにソフトがもたもたするようになります。そこで次のハードが出ます。(以下続きます)
なんでそんなことが起こるのかと言えば、アップしたハードの限界まで動かそうとするソフトが生まれるからです。そして、その機能アップの殆どはそれほど望んでいないものです。例えばグラフィックが華やかになるようなものです。
結局、そのようなことで、どんどんハートを買い換えなくならなくなります。
先ほどNHKのニュースで教員の仕事が以下にハードであり、それをICTが救うという番組がありました。失笑します。
教員の忙しさの原因は、膨大な書類作りです。だから、ICTでその負担が軽減されても、限界まで書類が増えるだけです。そして、それを乗り越えるICTが生まれます。以下は同じです。
ICTで解決するのは本質的な解決策ではありません。結局、有限の教員の時間をどのように使うかという議論が無い限り、いたちごっこです。
■ [嬉しい]光栄

今、1999年生まれの人から友達申請をいただきました。息子の一つ年上の高校生です。私は友達と友達の人しか申請が出来ないようにしています。そこで共通の友達を調べたら、その人の高校の先生でした。
こんな、ぶっ飛んだことを書いている大学教師に高校生が友達申請をする。
光栄です。
■ [お誘い]新宿の会

10月24日に新宿で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/346286/
■ [大事なこと]科学のプロセス

私の所に、『学び合い』の理科のことで相談がありました。内容は、結論を先に述べて、それをみんなが納得する説明を考えるのが、科学のプロセス、つまり、仮説を立て、検証し、結論を出すというものに反すると言われて困っているという実践者の相談です。苦笑して脱力します。未だにそのような人がいるのかと。ま、そんなレベルですね。
そんなのは今から40年ぐらい前の話しです。
第一に、学習指導要領にはそんなことをしなさいとは書いていません。あるのは「科学的な見方や考え方」を述べているだけです。解説にはそれっぽいことは書いていますが、そこまでかたくなな縛りはありません。第一、解説には法的縛りはありません。従って、「仮説を立て、検証し、結論を出さねばならない」という主張に法的根拠はありません。
第二に、科学史の研究から言って、そんなプロセスで科学は発展していません。そもそもハッキリした仮説を立てられるのは結論が出てからです。本当の科学の発見はもっとグチャグチャしたものです。
第三に、教室の実態に合いません。そもそも日本中の教室で一校時ぴったりに科学的発見がなされるという奇妙な現象が起こっています。何故そんなことが起こるかと言えば、『学び合い』の実践者が結論を最初に言おうと言うまいと、結論を最初から知っている子が3割はいるからです。その子が絶妙な時間に教師が言って欲しいことを言うから、1校時ぴったりに科学的発見が起こるのです。
つまり、クラス中の子どもの中でそんなプロセスで考えている子なんていません。
なんでこんなに簡単なことが分からないのだろう。と馬鹿馬鹿しくなります。
なお、「理科だからできる本当の「言語活動」」(東洋館)をお読み下さい。その先も書いています。
私は理科教育に関する学術業績を最も多く持っている一人です。日本理科教育学会の学会賞受賞者は10人だけです。その一人が私です。私は長らく学会誌編集委員長を務めました。その私が提唱する『学び合い』が理科教育ではないなんて大笑いです。少しはものを調べてから批判すればいいのに。
■ [嬉しい]越後『学び合い』の会

昨日、本日、越後『学び合い』の会がありました。
遠方からのご参集もあり、盛況な会でした。
が何よりも居心地の良い会だと思います。
授業公開を許していただいた学校実践者、ポスターセッション、講演をお願いした方が敬意を表します。
実は、あの会の主催者は我がゼミ生であって、私ではありません。本日のプログラムも、私は昨日知りました。
会では『学び合い』の進化形の集団の話題が出ました。それを体現しているのは我がゼミ台と思います。だから、私が本で書いている『学び合い』のテクニックの99%はゼミ生に使いません。邪魔ですし、迷惑だから。その段階の集団は私を遙かに凌駕している。
■ [お誘い]初等中等アクティブ・ラーニング研究会

初等中等アクティブ・ラーニング研究会を神戸で開催します。
小・中・高校の実践者に加え、学校全体で取り組まれている校長先生をお招きします。
http://kokucheese.com/event/index/342202/
初等中等教育
アクティブ・ラーニング フォーラムin神戸
【日時】2015年11月7日(土)
【場所】コミスタ神戸
【参加費】一般 4000円 学生 3000円
【スケジュール】
12:45 受付開始
13:15 開会の挨拶
13:20 基調講演 西川純 氏(上越教育大学教職大学院教授 『アクティブ・ラーニング入門』著者)
〜なぜ「アクティブ・ラーニングが求められるのか」〜 ※インターネット中継
14:00 休憩
14:15 話題提供1 鍋田宏祐さん(柏原市立堅下北小学校)
小竹知紀さん(立命館宇治高等学校)
14:45 話題提供2 豊田 哲雄さん(池田市立小学校)
福島 哲也さん(東大阪市立花園中学校)
15:15 休憩&フリートークタイム
16:00 全体講演 松尾 詩郎さん(和歌山県 紀美野町立野上小学校長)
〜学校全体で取り組むアクティブ・ラーニングの挑戦と成果〜
16:50 休憩
17:00 参加者参加型全体ディスカッション
〜マグネット・テーブルの手法による学び合い〜
18:00 閉会
19:00 懇親会(希望者)