■ [親ばか]名付けで注意すべき点

息子の名前を付ける際、旧字体の方がカッコがよいのではと思ったことがあります。しかし、やめました。理由は、コンピュータ時代を生きる息子にとって、障害になることが予想されるからです。
仕事柄、学会員情報の管理に携わる機会があります。その際、とても困るのが名前の漢字です。コンピュータではJIS第二水準までの漢字は、国内各社のコンピュータ上では使えるようになっています。そころが、それ以外の漢字の場合、画面に表示することが出来ません。「外字」という特殊な機能を使って画面に表示させることは出来ますが、表示できるのは「外字」機能を使った「そのコンピュータ」だけです。従って、その漢字を含む情報を他の人に渡した場合、該当部分は文字化けしていまいます。日本の法律で名前に使える漢字の中で、JIS第二水準を超える漢字は少なくありません。旧字体も、その代表例です。
私が会員管理の係りだったとき、それまでの手作業をコンピュータ化することを担当したことがあります。その際、1000人近くの会員の中で、お一方がJIS第二水準を超える漢字をお使いでした。その方に、事情を話し、もっとも意味の近い漢字に管理上してもらえないかとお願いしました。しかし、その漢字には、余人には判断しがたい、思い入れがあり、拒否されました。結局、全く意味のない「●」に置き換えることとなりました。
■ [親ばか]一週間の進歩

1週間前の土曜日に、息子が、とことこと歩きだしました。いまでは、頼りないものの、歩いています。もちろん、伝い歩き、ハイハイが主ですが、歩く必要があるときは、ためらい無く歩き出します。また、壁に手をつけずに、すくっと立ちます。一方、夫婦の方も激変です。1週間前は5歩歩いたことに狂喜乱舞していたのに、今では歩いている様子は微笑ましく感じるものの、当然と受け止め始めています。今では、早く、しっかり歩けるようにならないか、そうすればお出かけできるのに、と願っています。人間とは(私一人かもしれませんが)、本当に欲深なものだと思います。
■ [発見]同級生

昨日、テレビ欄を見たら、アルツハイマー病治療の特集があることを知りました。インターネット等の情報で、アルツハイマーの原因特定・治療に関する画期的な発見が、大学学部で同級生のSがチームリーダーの研究班でなされたことを知っていました。きっと、Sがテレビに出るのではと、ワクワクしながら見ていました。期待通り、Sが出て、もっともらしい話をしていました。多少、年を感じますが、学生時代のSです。嬉しくなりました。彼と二人で、南九州を1ヶ月かけて、車にテントをのせて旅行したことを思い出します。当時の彼は、白衣の後ろに、唐獅子ボタンの画をマジックで書いて、それで実験していました。
同じ大学で、毎日、一緒の講義を受けていた仲間。卒業までは、同じ学生です。でも、卒業後から進む道が違います。一年一年、その違いは大きくなっています。インターネットで以前調べてみました。科学関係の映画監督になったやつもいます。科学関係の出版社につとめ、今は一誌の編集長をやっているやつもいます。生物学部ですので、製薬会社に勤めているやつもいますし、教材関係のやつもいます。生物関係の研究所つとめのやつもいます。多いのが教師です。私のような大学つとめのやつも多いです。東大に務めているやつもいますし、私のように教員養成系大学に勤めているやつもいます。工学部に勤めているやつもいます。短大でかわいい女学生に囲まれたやつも、医学系大学に勤めているやつもいます。さすがに、小学校教師はいないと思います(ピアノのテストがありますから)。でも、高校で教えているやつもいます。上越教育大学で学会をやったとき、再会できた高校の生物教師の同級生もいました。とっても、いい先生になっていました。
多くは、大学で学んだ生物学を生かした職業に就いています。私のような教育学に進んだやつは少ないですが、私以外にS大学のTがいます。今は、比較教育の権威の一人です。大学1年の時に、私の誕生パーティを開いてくれた3人の同級生の一人です。
みんなみんな、同じ授業・実験を受け、同じ学生宿舎で生活した仲間です。その仲間が、それぞれの道で頑張っているということは、励みになります。でも、現在の、一人一人の道の違いも一時的なことかもしれません。なにしろ、何十年後には棺桶の中にはいるという点で、だれも、かれも同じなのですから。