お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2005-06-25

[]先生増殖法 12:32 先生増殖法 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 先生増殖法 - 西川純のメモ 先生増殖法 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 最近、ある方より、我々の考え方が、S先生の先生増殖法というのに近いのではないか?、とのコメントをいただきました。勉強不足の私は、正直、そのようなことを知りませんでした。調べてみて、分かりました。私が7、8年前に学び合い研究に入った頃の考えに近いようです。学び合うことの有効性は理解しているようですが、その枠組みは、教師が教えるという枠組みの代替えを子どもに担わせている程度です。また、学び合いの構造も極めて単純に捉えているようです。私の返信は以下の通りです。

 『先生増殖方式と共通している部分もあるかも知れませんが?根本的なところが違います。我々が大事にするのは、どのようにするか、という方法のレベルに関しては学習者が主体者になるべきだと考えています。例えば、何故二人組にならなければならないのでしょうか?また、教え合う時間が5分なのでしょうか?子どもたちは多様です。その多様性にあった学び合いの形態を決められるのは彼ら自身しかありません。そして、そのような主体性を引き出すには(正確には邪魔しないには)教師が一歩引く必要があります。その当たりが違うように思います。』

追伸 説明すれば、分かるようになる、というのはナイーブで分かりやすい考え方です。でも、そのイメージは、教える人が固定され、教えられる人が固定されているイメージです。ところが、学び合うということは、お互いが短い周期の中で、その役割が移動し、互いが一つの理解と人間関係を作り上げる営みなんです。さらに言えば、「互い」というと1対1のイメージですが、本当の姿は、動的に常に変化する関係の中で形作られるものなんです。このあたりの感覚というのは、子どもたちの相互作用を臨床的に見取らない限り、分からないのだろうな~と思います。