お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2008-01-02

[]今年したいこと 09:57 今年したいこと - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 今年したいこと - 西川純のメモ 今年したいこと - 西川純のメモ のブックマークコメント

今年したいことを順不同で書きます。いずれも既にメモに書いたものです。

上越教育大学の教職大学院を軌道に乗せたいと思います。そして、正当な評価を得たいと思います。すなわち、日本最高の教師教育の機関だという評価です。多くの仲間がいるのですから、実現できると思います。ただ、それにどれだけ時間がかかるか・・・。日本の教育システムは保守的ですから。でも、がんばります。

日本、そして上越で『学び合い』を根付かせたいと思います。幸い、旧年中に確かな足がかりを得ました。あとは、それをシステムにするだけです。

若い人に『学び合い』を伝えたい。準備はそろっています。昨年に、日本でもまれな能力と志をもった若い方に出会えた。どうやって形にしたらいいか、いま、考え中です。

特別支援と『学び合い』:今年度中に本を出します。しかし、もっと事例を増やしたいと思います。『学び合い』が学力向上に効果的な理由を、一人一人分析すれば、100人いれば100通りの過程があります。従って、そのレベルで個々の事例をおってもしょうがない。結局、子どもたちがトライアンドエラーの中で解決し、教師はそれが出来る環境を整える、というレベルは一貫していると思います。だから、事例を増やしてもしょうがないのですが、一般の先生方は、アスペルガータイプの特殊な指導法、ダウン症の特殊な指導法・・・というのもがあると思いこんでいます。本当は、アスペルガーという子どもはいなくて、本当は、その子のタイプしかないんですが・・・。

教師の仕事とは何かという本をまとめたいと思います。今までに、『学び合い』の同志ですら、教師の仕事だと思いこんでいることの殆どは不要だということを証明する実践研究があります。例えば、「教科書○ページから○ページを全員が出来るように」という課題を授業の最初に出すことがあります。しかし、本当は毎日毎日、その時間の課題を出すと言うことすら不要なんです。例えば、「今学期は教科書○ページから○ページを学びます。学習ドリルの○ページから○ページに対応します。指導要領ではプリントにあるようなことを学ぶべきであると書いてあります。先生の机の上には、教師用の指導書を置いてあります。自由に見ても結構です。また、必要ならば図書館に行って調べても結構です。○月○日、○月○日・・・にテストをします。全員が100点を取ってください。さあ、どうぞ」でいいんです。まあ、『学び合い』の同志でも、え!?と思うかもしれないのですから、一般の先生には荒唐無稽ですよね。

世にある教師用の本があります。『学び合い』では、あれを読むべきは教師ではなく、子どもだと考えています。そして、ユーザーの意見を吸収した製品がいいのは理の当然です。従って、実践の世界で巨星と言われた先生方の教師用本を子どもたちに料理してもらうのです。きっとすばらしい本が出来るはずです。

子どもが全部仕切る授業研究会をどこかでやってくれないかな~っと思っています。想像するだけで、腹がよじれるほど大笑いしたくなります。「本日は大変勉強になる授業を公開していただき、ありがとうございます」という無意味な前置きの後に、オブラードに包まれた非難、露骨な追従、その授業に無関係な自分自身の自慢・・・というものが無縁な研究会が実現されます。それを通して、多くの教師が、本当の授業研究とは何かに気づいて欲しいと思います。

学び合い』の社会の本を出したいと思います。『学び合い』はどの教科でも簡単なのですが、国語・社会が難しいと思われています。実は、その原因は教科の問題ではなく、その二つの教科では「何を学ぶのか」をあまり考えておらず、「どうやって教えるか」だけで授業をしている傾向が顕著だからです。現状の社会科は、あまりにもひどすぎる。社会か嫌いの子供が生まれる理由を、多くの教師は知っていません。実は、社会科の『学び合い』を実践している先生は少なくありません。それを形にしたいと思います。

学び合い』の評価の本を出したいと思います。『学び合い』における評価は、今までの評価とは次元が違います。ブルーム流の評価論とは全く違う地平を開きます。そうなれば、教師のしなければならない評価は何かを考えるでしょう。とても大事なことです。

もっと、もっとあります。とりあえず思いついたことを書きました。