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2008-12-15

[]可哀想に 21:55 可哀想に - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 可哀想に - 西川純のメモ 可哀想に - 西川純のメモ のブックマークコメント

 個人特定されないように配慮して書きます。

 ある学校のことを聞きました。その学校のあるクラスでは、もの凄い子どもが7人いて授業妨害をするそうです。その学校の先生方は、その子どもは特別支援な子どもだと考えているそうです。

 その学校関係者の人と話し合いました。その人は『学び合い』のクラスを参観しました。実は、そのクラスには二人の特別支援の子どもがいました。参観後にそのことを教えるとすごく驚きました。だって、だれが特別支援の必要の子であるかは、『学び合い』では分からなくなりますから。そこで、本日、その人と話し合いました。

私:そのクラスにいるようなもの凄い子は1000人中何人ぐらいだと思いますか?おおよその直感で結構です。

その人:20人ぐらいです。

私:ということは50人に一人ぐらいですね。ということは一クラスに一人いるか、いないかですね。では、そんな子が7人もいるって変だと思いません?

その人:その学校の先生によれば、最初は一人だったそうです。でも、どんどん増えたそうです。でも、その学校の先生方は、そのクラスの担任のせいではなく、最初の一人の子どものためだそうです。低学年では数人だったそうですが、クラス替えでそういう子どもを散らしたそうです。でも、散らした後に、そうなったそうです。

私:でも、クラス替えの時、そういう子どもを散らすのは日本中でやっていますよね。そんなことで7人の子どもが生まれるとしたら、日本中がそうなるはずですよね?原因はどこにあると思いますか?

その人:でも、その学校の先生方は担任の先生が原因ではないとおっしゃっています。その担任の先生は、クラスのみんなに最初の子どもに対して「心が寂しいだけの子どもだから、悪い子ではないよ。だから、ほっとおいておこう」と言ったそうです。でも、問題の子がどんどん増えたそうです。

 「あーあ」と思いました。『学び合い』の同志だったら原因は特定されていると思います。担任の先生の責任です。その先生は、「その子」に着目しました。そして、「その子」を切り捨てました。結果として、その子が独りぼっちにならないように色々なことをしました。また、そのクラスが切り捨てるクラスであることを知り、不安な子どもが「その子」につきました。なお、その担任がそのような対応したのは、その学校の問題です。

 私は「可哀想に。その担任は救われない。その子ども達も救われない。きっと、中学校では不良となって社会の外に追いやられるのだろう。」と言いました。

 私は日本全国の方々から「その子」のことを相談を受けます。「その子」が改善不能である様々な理由を承ります。しかし、私は一貫して「みんな」を語ります。何故なら、教師が無理だと思うことをやりとげるとしたら「みんな」だからです。そして、教師が「みんな」と踏ん張る限りは「その子」一人でおさまります。ところが、教師が「だめだな~」っと思い始めれば、「その子」が増殖し始めます。だって、教師は「その子」の問題だと合理化したがっても、本当はクラスの問題だからです。