■ [映画]借りぐらしのアリエッティ
昨日、家族で「借りぐらしのアリエッティ」を見ました。全般的には秀作だと思います。が、「サマーウオーズ」に比べれば、数段落ちる。
今回の主人公は小人です。結果として植物の葉の詳細が写ります。しかし、今回にスタッフに植物学の専門家は含まれていないと思います。植物学が嫌いだった生物出身者でも、あらが見えます。水の表面張力のあたりを注意しいたのに・・・。残念です。
主人公以外の主要メンバーの性格付けが殆どなされていません。世界観が見られないので、話の広がりが無い。例えば、「風の谷のナウシカ」や「紅の豚」はオープニングやエンディングで、その世界の前提や、その後の展開が暗示されています。結局、「屋敷に住んでいる小人が、見つかって逃げる」というだけの話です。
不快感を感じるのはネーミングです。話の中で、借りているので盗んでいるわけではない、という下りがあります。姑息ないいわけです。借りる場合は返しています。でも、返しているわけではありません。従って、「借りぐらしのアリエッティ」ではなく、「盗みぐらしのアリエッティ」です。十歩下がっても、「狩りぐらしのアリエッティ」だと思います。崖の上のポニョの時も感じましたが、スタジオジブリには倫理観が無いのか?と思います。
一言で言えば、印象派っぽいきれいな絵だけで勝負しているアニメです。スタジオジブリは宮崎駿という天才によって成り立っていた、ということがよく分かります。
小学校4年の息子は喜んでいました。ま、その程度のアニメです。少なくとも大人が何度も繰り返し見るアニメではありません。
ついでですが、逆に言えば、「サマーウオーズ」は、様々な専門家の知恵が入っています。話の中に出てくるエピソードは、数百年前から続く歴史があり、全世界レベルの広がりがあります。主人公以外の登場人物の性格付けもなされ多様です。絵も、絵画的ではありませんが、丁寧で凝っています。
追伸 私はジブリの大ファンです。風の谷のナウシカは大学院時代、毎日、映画館に通って何度も見ました。それが最近のていたらく、残念でならないのです。
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