■ [大事なこと]下手から学ぶ
『学び合い』をミニティーチャーの枠組みで理解すると、得意な子は得はないと思いがちです。が、そんなことはありません。花伝書には「上手は下手の手本、下手は上手の手本なりと、工夫すべし。下手のよきところをとりて、上手のもの数にいるること、無上至極の理なり。人の悪きところをみるだにも、わが手本なり。いはんやよきところをや。」とあります。
しかし世阿弥が述べている以上の玄妙が、学校での学びではあることを子ども達は知っています。そして、学術データとしてそれを記録分析しているのが西川ゼミです。
■ [ゼミ]学部2年生
本日の会議で、3人の学部2年生が西川ゼミに入ることが決まりました。本コースは希望制ですので、西川ゼミを希望した人たちです。「大変だぞ~」と脅かされたにも関わらず、我がゼミを選んだことに敬意を表します。
ちなみに2年越しで所属を果たした子もいます(http://bit.ly/tbxnc1)
■ [ゼミ]ありがたい
上越教育大学の教職大学院は学校にじっくり入る教育実習を行います。西川ゼミは『学び合い』を主軸に入ります。『学び合い』なのですから、単に授業改善ではなく、学校の基本の部分に関わることです。それに対して、『学び合い』に疑問を持たれる方がいます。当然です。日本の教育の不易な部分を守っているのはその方々なのですから。
12月で一区切りなので、色々な学校にご挨拶に行きます。そこで、ゼミ生のことを褒めていただけることが嬉しいです。『学び合い』、また、西川個人に対して疑問を持たれる方も、ゼミ生の人柄と誠意は分かってもらえています。人が納得するのは理屈だけではありません。だれがそれを言うかが大きなファクターです。ゼミ生がそれを確実にやってくれることをありがたく思います。
私には絶対に出来ないことです。
■ [大事なこと]ドラッカー
ドラッカーは知の巨人だと思います。『学び合い』は彼の問いかけに応えていると思います。
『人がどのようなときに学ぶことができるかは明かである。それは自分のリズム、速さ、持続性に合ったときである。赤ん坊が立ち、歩き、遊び、一人で食べられるようになるのと同じように、自由はプログラムに従うときである。(中略)個差の問題を解決する方法はもう一つある。合唱効果である。集団のリズム、速さ、持続性が利用できる。(中略)子どもには、この二つの方法すなわち好きなようにさせることと、集団でさせることの組み合わせが有効である。これに対して、子どもが最も学びにくい方法が、一人で、自分のものではないリズム、速さ、持続を強いられることである。ところが、これが今日の学校がとっている方法である。』