■ [大事なこと]どれか一つ
私が勤めた高校の子どもたちは、非常に厳しい状態でした。ハッキリ言って鬼畜生とののしりたい保護者もいます。中学校で陰湿なイジメをずっと受けていた子もいます。その子ども達の話を聞くと、私だったら耐えられるか自信がなありません。しかし、その子達は学校では屈託のない笑い顔をします。
その子達と接して学んだのは、子どもというものは相当タフだということです。少なくとも、学校で苦しくとも家庭が温かければ乗り越えられます。家庭が苦しくとも学校が温かければ乗り越えられます。子どもは両方とも辛いときに、自殺という道を選ぶのだと思います。
教師は保護者を変えられません。しかし、クラスを変えることが出来ます。ならば、それだけで自殺を止められます。保護者は学校を変えられません、しかし、家庭を変えることができます。ならば、それだけで自殺を止めることが出来ます。
今、大津の事件で学校のみが批判されています。当事者にはきついこととは思いますが、私は「家庭は?」と思います。が、事情があることと思います。しかし、大津のあの学校の保護者は、我が子のために学校をとやかく言っても生産的ではありません。おそらく、どんなに責めても変わらないでしょう。変わるとしても時間がかかります。であれば、やるべきことは家庭を温かくすることです。それだけでも、自殺を止めることは出来ます。
追伸 アウシュビッツ関係の本を読めば、人間はタフだということが分かります。一日中の責め苦の中に、僅かな責め苦がない状態があるだけで、それを喜びとして、生き残っている人の強さが分かります。