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2011-12-24

[]保護者 08:32 保護者 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 保護者 - 西川純のメモ 保護者 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 不登校は不幸なことです、少なくともギャングエイジ以降の子どもが同じ年頃の子どもと遊びたいために学校に行きたいと思うよりは。でも、本当に怖いのは「家に帰りたくない」と子どもから言われることです。

 私の教えた高校には鬼畜のような親がいました。その中で必死に生きようとしている子どもがいました。私はそれを救えませんでした。一人ならば、その子を個人的に世話をすることによって救えるかも知れません。しかし、先輩教師からはそれは絶対にするなと教えられました。一人の人間を救うということはもの凄いことで、それをやれば自分の家庭を侵します。我々がまず守らねばならないのは家族であって、教え子ではありません。

 クラスは教師がなんとでもやれます。『学び合い』をやれば出来るでしょう。が、保護者は変えることは出来ません。『学び合い』でも不可能です。これを乗り越えるには学び合う保護者集団を創らねばなりません。が、保護者集団の中に所属しないような保護者だったら。それは学び合う地域コミュニティを創らねばなりません。

[]来年度 08:32 来年度 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 来年度 - 西川純のメモ 来年度 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 実はクラスで起こることを解決すること、それは解決済みだと思っています。そんなこと『学び合い』でやれば、かなり「まし」になることは確実です。いや、そんなことはない、と思われている方も多いでしょう。そして、そのためにどんな手だてやノウハウが必要なのかを探している方もいるでしょう。しかし、それは本質的な解決策ではない。そのような個で問題を解決するようなアプローチでは、一人も見捨てないとことは実現できません。本質的には、集団の中に『学び合い』文化が根付かせること以外に方策はないと思っています。

 だから西川ゼミでは、一人の教師の授業がどうなるかを越えて、学校がどうなるかを考えています。しかし、学校に安定して文化を根付かせるためには、個の学校を越えた学校群の形成が必要です(http://bit.ly/uRc5hl)。それを実現するために、へき地小規模校を切り口に本年度は行いました(http://bit.ly/tnVUVy)。学部生・学部卒院生は、少なくとも研究主任や教務主任のレベルの問題意識を持ち行動しました。修士2年の現職院生になれば指導主事・義務教育課長レベルの問題意識を持ち行動しました。結果として、本年度、確かな一歩を記すことが出来ました。学校群で『学び合い』を考えること、それは来年度に拡大、拡充することは射程範囲内に十分入っています。

 では来年度に本格的にやろうとしていることはなにか地域コミュニティの再生(http://bit.ly/uRc5hl)です。今年、ゼミ生のみなさんはその種を蒔きました。来年は芽吹くはずです。これによって地域が再生し、家庭の中で苦しんでいる子どもを救うことが出来ます(http://bit.ly/ujdWBW)。凄いことです。

 我がゼミながら、ゼミ生さんの凄さを思います。1年、1年でこれだけ爆走をし続けているゼミが日本にどれほどあるか、と。