■ [大事なこと]語ったこと
教職大学院には教職デザインコースという学部コースが連動しています。昨日、そのコースの2年生6人が、西川ゼミを希望して卒業研究をすることになりました。教職デザインコース16名のうち6名です。何人かは来るだろうと思っていましたが予想を超えました。学年160名で教員が160名の大学で6名はかなり多いと思います。
気になったのでゼミ生に勧誘したのかと聞きました。しかし、「やめた方が良いよ」と言ったとのことです。ある学生は、「僕は必死になって止めました」と言っていました。不思議です。
本日、ゼミ配属が決まったので6人を集めました。そして、西川ゼミは日本を変えるゼミだと語りました。日本には地獄の苦しみをしている子どもや教師がいます。そして、そうで無い子どもも、いつ自分がそうなるかビクビクしています。そして、成績の上位層の子どもも、そのように苦しんでいる子どもの中で学んでいます。我がゼミは何かが分かるとか、何かが出来るとか言うレベルのことをやっているのでは無く、子ども達の人生を変えることをやっています。そして、卒業研究レベルのことであっても、日本のどこかにいる地獄の苦しみをしている子どもや教師を救うことが出来ます。そして、実際に過去のゼミ生が何を成し、それがどのような影響を与えたかを説明しました。
今の段階では「この人、日本を変えるなんて言っているけど本気かな?きっと表現のあやだよな」と思っていると思います。当然です。しかし、数ヶ月で「この人、本気で信じているのだ」と分かります。そして1年以内に、「自分たちも日本を変えることが出来る」という可能性を理解します。
あ、今わかりました。そうだ。「自分たちも日本を変えることが出来る」と思っているゼミ生に「西川ゼミはやめた方が良いよ」と言われたんだ。言葉の裏の意味が伝わったのかも知れません。
■ [大事なこと]私の役割
ゼミ生の中の一人が卒業研究をおおよそまとめられたと、私に言ってきました。あとはゼミ生間でチェックし合い、私は最終チェックです。その学生のテーマは、学校で一人きりで『学び合い』を実践している人の悩みと、その解消法を明らかにすることです。結局、子どもと同じで多様な人と繋がってごちゃごちゃするしかありません。『学び合い』のセオリーです。しかし、本質的な解決先は、日本の2割の教員が『学び合い』を実践するぐらいにならねばならないと思っています。
個人レベルの実践に関しては、スタートブックとステップアップを書いたので基本的な条件は整ったと思っています。あとは特別支援の手引き書が必要です。そして、学校レベルの『学び合い』の手引き書が完成すれば2割の教員が『学び合い』を実践するための基本的な条件は整ったと思います。
今の予定では、『学び合い』を全く知らない人向けで、学ぼうという気が無い人をいつの間にか『学び合い』に引き込もうとする本が最終段階に入っています。そして、全校『学び合い』の本も流れに乗っています。この二つは来春までに世に出したいと願っています。そして、来年の秋までに特別支援の本をまとめたい。
では、その次に何をするのが私の仕事なのか、と考えます。大学の教師である私が出来るのは、『学び合い』の入り口を示すことぐらいです。そこから先は実際に小中高の教壇に立たれている方がプロです。
一つは、日本中で実践されている先進的で可能性の高い実践をまとめて世に出すと言うことかな、と思います。また、学校レベルの『学び合い』が広まれば、学校をコアとしたコミュニティ再生の本をまとめるのもありですね。でも、全国の実践者が『学び合い』の本を出版し、それが出版社の営業として成り立つレベルにまで『学び合い』が広がったら、私が本を出す役割は終わったように思います。早くその段階に至りたいと願います。
そんな状態になれば、地獄の苦しみに悩んでいる子どもや保護者や教師がどれほど救われるかと思い、私の知っている具体の人たちを思い浮かべると焦ります。