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2013-06-07

[]難儀 06:55 難儀 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 難儀 - 西川純のメモ 難儀 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 本日、ゼミ生から「西川先生の望みは?」と聞かれました。突然の質問で呆然としましたが、私の何も考えずに出た答えは「やめたい」です。なんで、矢面にいつもいなければならないのか?と思います。誰かの陰に身を潜められるようになりたい。ま、それが出来ない性格だと分かっているのですが。(そのうち動画がアップされるでしょう)

[]上越の会 06:40 上越の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 上越の会 - 西川純のメモ 上越の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 明日は上越で『学び合い』の会を開きます。大々的にお誘いします。ようは仲間が集まって愚痴と自慢を言い合う会です。http://p.tl/qXBp

[]目標と評価 06:35 目標と評価 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 目標と評価 - 西川純のメモ 目標と評価 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 体育の教師がテニスの授業で、試合練習を中心に授業を組み立てました。そして「テニスは基礎体力が大事だ」という理由で、反復横跳びや持久走で評価したら、どう思いますか?逆に、基礎体力の授業で、テニスの試合練習を中心に組み立て、テニスの試合で評価したら、どうもいますか?どう考えても馬鹿馬鹿しいですね。目標と評価は一致させなければなりません。そして、授業はその目標と評価に一致させなければならないのです。当たり前のことです。

 ところが従来型の授業では、その授業の目標は何か?ということをあまり考えずに、というようり、全く考えずに授業が出来ます。一定のパターンに沿った段取りで進めれば授業っぽくなります。国語だったら、本読み、新出漢字の確認、段落分け、段落の要約・・・みたいなものです。その結果、目標無く授業が進むことになります。

 小学校では業者テストを使っているのが一般的です。もし、業者テストで評価しているとしたら、業者テストが目標を体現しているのです。であれば、業者テストに一致する課題を毎日やるべきなのです。だから教育同人社では、業者テストに一対一対応する課題をネットで無料で配信しています(https://manabiai.djn.co.jp/)。

 もし、「いや違う。もっと教科の本質に迫ることを学ばせたい」とおっしゃる方がいたとしても結構です。その方は、その教科の本質に迫る評価をやってください。具体的には業者テストを使わずに独自の評価をやってください。でも、私の今までの経験から言えば、そのような方に「どのように評価するのですか?」と問うと「う~・・・ん」と唸るばかりで評価方法が出ません。それで業者テストを使っているならば、最初にあげたテニスの例と同じです。

 第一、業者テストを馬鹿にする人もいますが、冷静に読んでください。学習指導要領にかなりフィットしています。ある意味、当たり前ともいえます。その道のプロ、それだけで飯を食っている人たちが作っているのですから。私はそれを使う方がいいと思っています。

 中学校、高校の先生は業者テストではなく、自作テストを作っていると思います。しかし、圧倒的大多数の教師は授業の後半、テストの直前に作っているのでは無いでしょうか?でも、これまた本末転倒です。授業は目標があり、それを実現するために毎日の授業があるべきです。であれば、まず目標を意識し、それを体現する評価(つまりテスト)を作るべきなのです。そして、テストで問う内容に一対一対応する課題を日々やるべきなのです。

 『学び合い』で成績が上がらない理由は3つしかありません。第一は、な~んちゃって『学び合い』(多くは足して2で割る『学び合い』もどき)をやっている。第二は、教師本人が成績を上げたいと願っていないのです。まあ、人間関係が向上すればいいぐらいです。第三は、テニスの例のように目標、評価、授業がバラバラなときです。

 私は『学び合い』を実践する方々に願いたい。抜群の結果を出してください。「一人も見捨てない」ということを掲げても、それをそれほど大事だと思っていない人は少なくない、というようか、現状ではそれが大多数の人なのです。大多数の人は「一人も見捨てない」ということをリアルにイメージできない現状の中にいます。その方々にも分かりやすい結果はテストの結果です。

 『学び合い』の認知度はどんどん上がってきています。それによって分かってくる人も増えてきますが、同時に感情的に反発する人も生まれてきます。その中で我が身、我が教え子を守る武器は抜群の結果です。平均点の上昇が5点レベルではなく、抜群の結果なのです。でも、『学び合い』だったらそれが出来る。

 90点の子を95点にするのは大変です。でも、30点の子を60点にするのはたやすい。ようは寝なければいいのです。そういう子を一人いれば90点の子を95点にする6倍効果があります。今までは一人の教師が放課後に残して対応していました。でも、二人ぐらいが限界です。ところが6、7人の子どもが毎日の授業で対応すれば十倍以上の効果があります。もちろん、90点の子は95点になり、70点の子は90点になります。つまり、どの階層の子どもにも成績向上の効果があります。これは『学び合い』を実践している方だったら分かると思います。ポイントは教師が成績向上を望み、評価と一致する毎日の課題を与えればいいのです。

 私の知る限り、最高の結果を出した教師のクラスでは、子どもたちはテストを挑戦状と呼んでいました。教師が「全員90点以上」という課題を与えれば、全員90点以上になれば子どもたちの勝ち、出来なければ子どもたちの負けと子どもたちは思っていたのです。テストの前には子どもたちが円陣を組み「絶対に全員が90点以上をとるぞ~」、「お~!!!」で始まります。テスト中には「あきらめるな~」、「もう一度、チェックしろ」という声が交差するのです。つまり最高の部活の試合の状態になるのです。考えてみてください。『学び合い』以外で、テストでこのような集団を作れると思いますか?不可能です。そして、このような状態になったときの集団の人間関係はどれほどすばらしいか?人の人間関係は、ともに課題を克服することによって培われるのです。

 抜群の結果を出してください。お願いします。