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2013-06-30

[]教科教育学 19:19 教科教育学 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教科教育学 - 西川純のメモ 教科教育学 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 教科教育学で研究でもっとも遅れているのは目的論だと思っています。そりゃ、その教科で通じる目的論は山ほど知っています。しかし、他教科の人が納得するような目的論を読んだことがありません。

 原因としては大学の組織があります。基本的に学校教育と教科教育は組織が分かれています。その結果、学校教育の目的と教科教育の目的を整合する議論する機会を失っています。さらに教科教育でも教科別に組織が分かれています。学会も教科別です。まれに教科横断の学会がありますが、発表部会は教科別が通例です。その結果、大学の教科教育の研究者は、その教科の村の中でずっと生きることになります。

 学習指導要領のそうです。中央教育審議会、それに対応した学習指導要領総則編の編成は学校教育の専門家が加わり、教科教育の専門家が入ることは稀です。ところが教科編の編成は教科教育の専門家が加わり、学校教育の専門家が加わることは稀です。そのせいだと思うのですが、二つの間には大きな溝があると思います。

 『学び合い』の同志がよく言うことですが、中央教育審議会や学習指導要領の総則編を読むと、まるで『学び合い』の同志が書いたのでは無いかと見まがいます。大人を育てるという視点に立てば似たようなものになるのは当然と思うのです。

 他教科の人が納得する教科の目的論を生み出すには、学校教育と教科教育の対話が必要だと思います。また、教科間の対話が必要だと思います。

追伸 今のままの各教科の目的論を、各教科の人が集まって本音で語れば絶対に大げんかになると思います。

[]名言の続き 07:05 名言の続き - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 名言の続き - 西川純のメモ 名言の続き - 西川純のメモ のブックマークコメント

 山本五十六の名言に以下があります。

やってみせて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば、人は動かず。

話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば人は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。

 でも、1行目だけが広く流布し、2行目、3行目はあまり知られていません。何故でしょう?

 1行目はいろいろの手立てが書いてあるので、多くの部下、教え子に適用できると感じさせます。

 ところが2行目には任せることが求められます。つまり、手立てが制限されます。しかし「話し合い」によっていろいろ補足できるので半数近くは適用可能と考えられます。一方、半数近くは適用できないと感じさせると思います。だから2行目は1行目より広くは知られていません、

 さらに3行目では手立てをするべきでは無いとあります。これが適用できる部下、教え子はどれほどでしょうか?まあ、2割程度だと思います。つまり8割の部下、教え子に適用できないと思います。だから、2行目よりさらに知られていない。

 『学び合い』では3行目の立ち位置に教師は立っています。なぜ立てるのかそれは「人」を「集団」と捉えているからです。つまり以下のように解釈しているからです。

やってみせて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば、集団は動かず。

話し合い、耳を傾け承認し、任せてやらねば集団は育たず。

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、集団は実らず。

 多くの人が知っているように、集団の中で任せられる人は2割程度です。しかし、集団が機能的につながれば、6割の人が2割の指示に従い、その行動をまねます。つまり8割の人が任せられる人になります。そして8割の人が任せられるような人になれば、任せられない2割の人もおとなしくなり、徐々に変わるからです。

[]千葉の会 05:53 千葉の会 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 千葉の会 - 西川純のメモ 千葉の会 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 7月20日に木更津で『学び合い』千葉の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/99867/