■ [大事なこと] 人間万事塞翁が馬
私は大学院2年の時、ポカで教員採用試験の申し込みを出来ませんでした。本当に馬鹿馬鹿しい理由です。ということで、同級生が教員採用試験の受験勉強の最中に、私は何もすることが出来ません。でも、その期間に学術論文を書きまくりました。その時に書いたものが学会誌論文2編、Science Education1編です。そして、その時にデータを集めたものが、高校教師時代に1編の学会誌論文に掲載されました。この業績は、平均的な准教授の業績を凌駕します。
次の年は研究生として残り(ま、留年みたいなもんです)、教員採用試験の勉強をして25歳で高校教師に採用されました。そして、多くの経験をしました。その後、大学の教師として採用されたのは、先に述べた業績によるものです。つまり、今、大学の教師として生活できるのは、ポカの結果です。
今、若い人たちは、望みが叶い、ごく普通の人が考える「幸せのライン」(ま、試験に合格し、採用され、1年でも早く正規の職に就くということです。)に乗っかっている人と、そうでない人がいます。そして、「幸せのライン」を捨てる人もいます。彼らの二十数年の人生の中での1年、2年というのは私の年代の10年、20年にあたるものと感じられるでしょうね。そう思えば、その重さに共感すれば、私の心もふさがるように思います。
でもね、幸いに私はポカの結果として、多くのことを学びました。それは、長い人生の中で「幸せのライン」から外れても大したことではない、ということです。
もう一つ、若い人が学ぶべきことがあります。若い人は、「決断」に時間をかけ、悩みます。でも、本当に大事なことは、「決断」ではなく「決断」したあとに、その決断を良い決断だったと思える何をするかなのです。
「幸せのライン」に乗った人も、それがゴールではありません。出発点に過ぎません。毎年、毎年、就職したのに数ヶ月で職を辞する人は少なくないのです。追い詰められて、自らの命を絶つ人さえいます。これは「幸せのライン」から外れたという人も、それはゴールではなく出発点なのです。その結果を出発点として、何をするかが大事なのです。
私はゼミ生を愛しています。そして、幸多きことを願います。でも、それを決めるのは本人です。今から六十年、七十年、八十年の人生の中で、何をなすかが大事です。でも、それは三十台、四十台、五十台、六十台、そしてそれ以上の人も同じなのです。常に出発点に立っています。
そんなことをゼミ生には語っていますし、今後も、語ります。
■ [嬉しい]子ども達の『学び合い』手引き書
福岡県の安徳南小学校の子ども達が作った手引き書です。すばらしい!写真にぼかしを一部入れたものを公開しました。是非、多くの子ども達がこれをもとに、さらに素晴らしい手引き書を作成して欲しいです。http://p.tl/xq97
■ [ゼミ]飛び込み授業
『学び合い』は基本的にものすごくシンプルです。従って、 『学び合い』ステップアップ通りのことをやれば、子どもはちゃんと動きます。ゼミ生(現職院生)が他県の小学校で飛び込み授業しました。セオリー通りの姿です。連続2時間を与えていただければ、かなり確実に成長させることが出来ます。