■ [大事なこと]大人2
まかせ、失敗させ、乗り越えさせる。
です。
その際のリスク管理は、「死なない」、「怪我しない」、「心に傷を与えるような人権侵害は許さない」の3つだけでいいと思います。
その日その日の課題が達成したかしないかで一喜一憂することはありません。中長期で考えましょう。一人で乗り越えられない人はいます。そこで必要なのは直接手助けすることではなく、互いに支えるチームを維持することです。そのために高い志のミッションを与え、語り続けること。それが教師であり、管理職の仕事です。
と私は思っているんだけどな~。
■ [大事なこと]大人
私には当たり前すぎることが、多くの人には分からない。それが歯がゆい。
教育は子どもを大人にすることです。そしてアクティブ・ラーニングは有能な社会人にすることだと思っています。
だったら、色々と細々した仕掛けをアクティブ・ラーニングに組み込もうとするのだろうか?私には、そこから育てられる子どもと、有能な社会人とを繋ぐ線が見えないのです。おそらく、繋ぐつもりが無いのだと思います。
二十年後、三十年後、四十年後の子どもの未来と今を繋ぐにはどのようなヴィジョンがあるか?それが見えないアクティブ・ラーニングはアクティブ・ラーニングではないのに。
今までは学校が二十年後、三十年後、四十年後の子どもの未来を考えずにいても、企業が二十年後、三十年後、四十年後の子どもの未来を考えていた。しかし、終身雇用が崩れる今後は企業ではなく学校の責任です。
大学は企業の養成機関じゃないという理屈は分かります。でも、考えて欲しい。
小学校は中学校でしょと、思い。中学校は高校でしょ、と思い。高校は企業や大学でしょ、と思い。大学は企業でしょ、と思う。そして、今、企業が「それは私の仕事でない」と言いだしたら、だれが二十年後、三十年後、四十年後の子どもの未来を考えるんだ、と言いたい。少なくとも企業は育てる義務はない。しかし、学校には義務があるのです。
■ [大事なこと]責任
ある人からあるシンポジウムのことを聞きました。そこでは来たるべき社会に対応するために、社会(企業)で必要とされる能力をいかに大学が与えるかという実践が報告されたそうです。その後に、高校生が「大学は勉強のやりたい人が行くところで、仕事に就くために行くところではないと思う。大学をどんなところだと思いますか?」(伝聞なので正確ではありません)と質問したそうです。
で、西川先生だったらどう応えますか?とある人から聞かれました。私ならば以下のように応えます。
「君のように自分の学びたいことを学ぶために大学に行く人もいる。でも、就職するために大学に行く人もいる。そのような人のためには、企業で必要とされる能力を確実に学べる大学は必要だと思う。だから、君のように自分の学びたいことを学ぶために大学に行く人は、企業で必要とされる能力を学べるか否かで大学を選ばなければいいよ。君が学びたいことを学べる大学を選んで下さい。ただし、君が学びたいことを学んだ大学を卒業した後に、君を採用し、給料を与える義務は企業にはないよ。君が就職を願うとしたら、自分が採用に値する人であるかを証明する責任は君にある。だから、君が就職するつもりがあるならば、君自身が自分の学びたいと思ったことが採用に値するものであることを証明しなければならない。どのような大学に進学するか、君が判断しなさい。ただ、私の子どもからアドバイスを求められたら、個人で説明責任全てを背負うのは大変だよ、とアドバイスするね。」