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2016-09-28

[]上級・中級・初級 06:52 上級・中級・初級 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 上級・中級・初級 - 西川純のメモ 上級・中級・初級 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』実践に関して上級・中級・初級という言葉を使うことがあります。ただ、多くの上級・中級・初級(もしくは初段、二段や師範等のあらゆる等級)と決定的な違いがあります。それが固定していない点です。

 例えば英検1級の人と2級の人が英語に関する何かをやれば、1級が2級に常に勝っていると思います。ところが『学び合い』の実践に関して、上級だった人が、次の瞬間に初級になることはあり得ることです。何故かと言えば、英検の場合は知識・技能の蓄積によって決まりますが、『学び合い』の場合は心のありようによって決まるからです。どんなに知識・経験があっても、初級レベルの行動をすることはままあることです。ま、「わかっちゃいるけど、やめられない」というようなものです。私自身も二十歳そこそこのゼミ生から「セオリーに反していますよ」と正鵠を得た指摘をされることはあります。

 ただし、知識・経験がある上級の人は初級並の行動をしても、「あ~、馬鹿なことしているな。セオリー通りに戻らねば」と気づき、復帰するまでの時間が短くなります。セオリーに反すれば、セオリー通りの失敗になってしまうことを何度も経験していますから。(経験しても、また繰り返します。人だから)

[]同志 06:52 同志 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 同志 - 西川純のメモ 同志 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 昨日、あることを知り嬉しくなりました。ある人が『学び合い』実践をはじめたそうです。

 その人は、最も早くから『学び合い』に注目し、勉強していました。その人の考え方は「一人も見捨てない」という考え方です。だから、直ぐに『学び合い』に注目したのでしょう。

 しかし、長らく『学び合い』の実践はせず、テクニック満載の一斉指導を実践していました。直ぐに素晴らしい『学び合い』実践者になるでしょう。その人も子どもたちも「一人も見捨てない」という考えで授業を進めていました。私は何故、ルビコンを渡らないのが不思議でした。捨てるものが多すぎるのかなと考えてみました(本当は一度封印すれば、しばらくすればかつての知識・技能は生かせるのですが)。

学び合い』実践をすれば、その人がよかれと思ってやっていた一斉指導のテクニックは子どもたちの邪魔になっていたことにきづくでしょう。そして、子どもたちも自分たちだけでどれほどのことが出来るのか気づくでしょう。

 ま、重いスパイクを履いて世界記録をボルトが出していたとしたら、そのスパイクを脱いで走れば記録更新はたやすいのと同じです。