■ [大事なこと]職能2
私が多くの教師と職能のイメージが根本的に違うのは、教えた子どもの違いだと思います。
つまらなくても、わからなくても、黙って聞いてくれる子ども相手の授業だったら、今のままでもいい。でも、つまらない、わからない、ということを言う子どもが2割いたら、そして、それを保護者が支持したら。
私は30年以上前に、それをしりました。でも、世の中には、今もそれが分からない人が多い。『学び合い』を受け入れる人の多くはその修羅場を知っている人です。ですので、その修羅場を知らない人に説明しても無駄。今の日本の殆どはそれをしらない。
■ [大事なこと]職能
私のイメージする職能と、圧倒的大多数の教師が思っている職能が違います。
圧倒的大多数の教師が思っている職能を上げても、それを教授する子どもの割合は1割増えるか、どうかだと思います。分析しましょう。
現在の日本の3、4割の小学生、5、6割の中学生は塾・予備校・通信教材で学んでいます。子ども達の保護者の半数は4年制大学出身者です。一方、小学校、中学校、高等学校のどの教科でも、教師は成績中の下に合わせた授業を大部分はします。つまり、3割ぐらいは教師が何を分かって欲しいかを知っている子がいます。そして、2割ぐらいは、教師が何を説明しても分からない子がいます。違いますか?
さて、教師になるような方は同級生に教えたことがあると思います。そうすると分かると思います。教えるには対話が必要であること。子どもの低レベルの対話であっても、教師の一方向の情報提供より勝るでしょ?
つまり、既に分かっている子、最後まで分からない子どもにとって、教師のあらゆるテクニックは無意味なのです。残りの5割の中で、クラスメートの30人のだれからとの対話の方が勝るに決まっています。教師の一方向が勝っているとしたら、異常です。
しかし、これは教科内容を教えるというレベルのことです。
教育基本法第一条を思って下さい。なによりも、目の前の子どもの幸せを思って下さい。残念ながら、目の前の子どもの時分の授業における幸せをイメージしていますが、その先がない。ま、それが普通です。と、分かっているのですが。愚痴りたくなる。
教師の我が身可愛さ、つまり我が身を変えることを避ける気持ちが、子どもの人生を危うくしていることを知っていない。昔は、企業がやってくれた。教師が子どもの老後を考えなくても企業が考えてくれた。しかし、少子高齢化社会の日本の企業はそれを放棄しているのです。ということが分からない人が多すぎる。
ま、それが普通だと分かっています。愚痴です。
■ [お誘い]ゼミ開放日
6月のゼミ開放日が決まりました。https://bit.ly/2xr2Cju
■ [お誘い]大学院説明会
明後日の5月12日、上越教育大学で大学院説明会があります。この日の担当は「私」です。ゼミ生も手伝ってくれます。飛び入り参加もOKです。http://www.juen.ac.jp/060admissions/010graduate/010soudankai/180201_0.html
■ [ゼミ]成長
西川ゼミを卒業・修了した人は数多くいます。その中の手のかかったトップテンのなかに「しゅうへい」がいます。卒業後、多くのことを経験し、多くの人に育てられ立派に育っています。学生の頃と同じような可愛い顔をしているのですが、いい面構えです。https://ameblo.jp/syuoota/entry-12374905861.html?timestamp=1525934389
■ [大事なこと]ネーミング
福岡の坂田さんが「花だるま」、ぴったりのネーミング。https://digital.asahi.com/articles/DA3S13484692.html?_requesturl=articles%2FDA3S13484692.html&rm=150
■ [大事なこと]ホールプロダクト
ホールプロダクトとはセオドア・レビット博士が提唱したホールプロダクト戦略からきた言葉です。購入者の期待している機能により近づけるよう、自社製品の補助製品や補完サービスを段階的に揃えることによって形成される、製品・サービス群のことです。
『学び合い』ほどこれが完成された教育の方法論はありません。もちろん、本屋に行けば山ほどの本はありますが、それらを統一するものは無いのでホールプロダクトとは言いがたいものです。まあ強いて言えば、一人一人の教師が「根拠俺」で今やっていることがコアプロダクトで、つまみ食いで期待プロダクトや拡張プロダクトに使っているようです。
『学び合い』に関して言えば、
『学び合い』ステップアップ、週イチで始めるアクティブ・ラーニングの始め方、『学び合い』を成功させる教師の言葉がけ、みんなで取り組む『学び合い』入門の4冊がコアプロダクトでしょう。
学力向上テクニック入門が期待プロダクト。そして小学校の場合、小学校算数『学び合い』を成功させる課題プリント集(小1から小6)の合わせて5冊が期待プロダクトだと思います。
小学校を変えたいならば、以上9冊は学校に常備して下さい。「私、『学び合い』に興味があるの」と同僚が言ったとき、直ぐに対応できます。皆さんの机の上だけではなく、学校の図書館にも入れて下さい。