■ [大事なこと]Soety5.0
これからの時代は何かを考えるとき、二つの考え方があります。一つは圧倒的大多数の考え、つまり、今の時代の延長上の人の考え、それは新技術が新時代を切り開く。もう一つは、技術の使い方を変える、です。
教育に関していろいろな試みがなされています。私がそれを見るときの判断は、子どもがそれを拒否できるかです。個別最適化の主語は子どもなのです。でも、残念ながらSociety3.0の人は、何か正解があると思っています。だから、正解を一人一人の子どもに強いるのです。
分かりやすいのは学校、地域の一律の改革です。
■ [大事なこと]国家資格
教員養成系の大学などでつくる日本教育大学協会(教大協)の研究グループが、教員免許を国家資格に改め、教職大学院を標準的な教員養成機関とする提案をまとめた。そのことが日本教育新聞の1面に書かれていた。
教職大学院を持っている大学にはとても有利な内容です。逆に言えば、そうでない大学にとっては決定的に不利になる案です。冷静に考えれば、これが通るとは思えません。しかし、教員採用試験の1次試験を国が行い、2次試験は各教育委員会が行うというのはリアリティがあるように思います。2015年の教育再生実行会議の案では、2次試験は面接のみとするのです。
教育委員会にとって教員採用試験はかなりの負担です。それを国が一括してやってくれるならば「ありがたい」と思うでしょう。
私は教員採用試験の共通化は良いことだと基本的に思っています(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20151101/1446339190)。ただし、医師免許との違いがあるのが気がかりです。
医学は科学になっています。「膵臓ガンのステージ2の患者に対してAを行った場合の余命はどれぐらい」というデータが蓄積されています。ところが教育にはそれがありません。結局、有識者が集まって「これって大事だよね」というエビデンス無しの議論で問題が定められる危険性があります。
とあいえ、今の採用試験も同じですから。共通化することによって、教員養成系大学・学部のカリキュラムが思いつきレベルを脱するきっかけになるかもしれません。いずれにせよ、私の退職後の話しです。
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