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思想

 『学び合い』には3階層があります。第一に、「こういう場面には、こう言う」というような具体的な実践の事例集です。私の本の8割近くはそうです。第二は、その実践の背景となる理論です。『学び合い』は徹頭徹尾実証的なデーターに裏打ちされています。根拠俺とは根本的に違い、普遍性があります。その実証的なデータ-に基づき、どのような理論が構築され、それが第一レベルの実践に繋がるかが分かるレベルです。この多くは今は絶版になっている21世紀初頭の私が東洋館で出した本に書かれています。それを読めば、何故、グループを教師が構成しないのか、何故、教師が遊んでいる子を注意しないのかが分かります。でも、その上があります。それは思想としての『学び合い』です。今後の社会はどういう姿で、教師として何が出来るかの理解です。私の本の中で『学び合い』を殆ど語っていない本に書いています。そこには教師が読まない情報が満載です。

 長い、前振りでした。

 よく聞かれる質問ですが、小学校低学年だったら『学び合い』は受け入れられるけど、高学年だったら難しい。それは中学校、高等学校になればもっと難しい。それは事実です。「一人も見捨てるな」ということを小学校低学年ならば素直に理解し、行動します。しかし、年齢が積み上げられると、今の教育の澱がたまります。具体的には「そんなの出来るわけないじゃん」、「あいつは嫌だ」と思う子は多くなります。

 しかし、私はそう思いません。年齢が進むにつれて、理論としての『学び合い』、思想としての『学び合い』が有効になるのです。中学生、高校生に対して実践としての『学び合い』をやれば「臭く」なります。でも、理論として語り、思想として語れば、分かる子は必ずいます。その子が頑張ってくれます。

 私は小技が好きになれません。悩んでいる先生のために小技満載の授業を用意しました。しかし、ダイレクトに語る方が好きです。中学生、高校生ならば、それに応えてくれる子どもはいます。それは三十年以上前の定時制高校の教師の時に分かったことです。

 静岡県のある中学校での私の飛び込み授業です。かなり臭い語りをしています。すみません。2時間で子どもを変えねばならないから。でも、担任の方々ならば、普通の語りでなんとでも出来ます。仕組みが分からないと魔法のように見えます。しかし、種があります。子どもたちは教師の心を読みます。そして、心で子どもたちを動かすのです。

https://www.youtube.com/watch?v=lyiWCfEWdkQ&feature=em-uploademail
https://www.youtube.com/watch?v=WKPMYKEXDJU

 西川ゼミは「一番手のかかるクラスをお預けください。2時間で変えます。」と豪語しています。学級崩壊大歓迎です。現場経験の無い若いゼミ生が魔法のように変えます。彼らは思想としての『学び合い』を学んでいるからです。