クリステンセンの述べているように、市場占有者は改善は出来ても改革は出来ません。何故なら、市場占有者は「今」の顧客に責任があるからです。しかし、改革は「これから」の顧客に目を向けなければなりません。
部活動によって、中高の教育はゆがめられ、教師の家庭が追い込まれています。最悪、部活離婚に至ります。しかし、文部科学省、都道府県教育委員会は改革は出来ないのです。スポーツ庁の社会体育への移行の案があります。だから、そのうちなんとかなると考えている方もおられるでしょう。甘い。第一に、あの案は土日の移行であって、ウイークデーの勤務時間外勤務を強いる部活はそのままなのです。そして、具体的に移行するのは文部科学省や都道府県教育委員会ではなく、各学校の校長なんです。勤務校の校長は、そんなこと出来る校長ですか?
では、変わらないのか?
変わります。
だって、このままいったら、中高の教師のなり手いなくなってしまいます。
改革は常にニッチの少数者によって生まれます。
巨人IBMを倒したのは、ガレージでパソコンを組み立てたオタクなのです。
部活を改革するのは、行動することが出来る少数者です。私は、その少数者に対して武器を与えたいと思います。そうすることが部活にとどまらず、教育の本質を変えることに繋がると確信しています。
今の教育を改革するのは、日々の授業方法の改善ではありません。教師のマインドセットを変えることが繋がります。『学び合い』は授業方法の改善から入りますが、最終的にはマインドセットの変更に繋がります。本書もそうです。