『知性化シリーズ』は、アメリカのSF作家デイヴィッド・ブリンによるSF小説シリーズです。宇宙は他の準知性生物を遺伝子操作と選別によって知性化した主属と、知性化された類属に酔って構成されています。全ての知性化された種族は、伝説的な始祖から始まる知性化の中で生み出されました。類属は主属に奉仕する義務があります。主属はそれによって勢力を拡大するのです。宇宙は主属の連合体によって支配されています。従属が奉仕から解放される条件の一つが、自らが他の準知性生物を知性化することです。ちなみに、人類は例外的に主属を持たず、自然と知性化し、宇宙航行を可能とした例外的(胡散臭い)主属です。しかし、チンパンジーとイルカを知性化しているので主属として扱われています。
私の職場には、私のゼミ生で、かつ、博士の学位を与えた同僚が二人います。一人は○合資格(博士課程の学生を育てられる資格)、一人は合資格(博士課程の授業を担当できる資格)です。
博士の学位を与える、つまり○合の仕事は大変です。私は弟子が○合資格を取得し、博士の学位を与えた時に、博士課程の仕事から手を引きました。つまり、従属が主属になった時に引退です。だから、二人には博士課程の仕事から手を引きたいなら、早く博士の学位を与える弟子を育てなさいと口うるさく言っています。
何を言いたいかと言えば、今日の朝、ふと、私の上記の言動は知性化シリーズに影響されているのだなと自覚したのです。私の思考、言動は、自覚できない多種多様なものによって構成されています。
ちなみに、従属が主属になった生物(つまり主属の主属)は、その後3つのタイプに進みます。
隠棲類:かつては主属の一員であったが、生物的に老成し、赤色矮星をフラクタル状の構造物で覆った隠遁用のコロニーに引きこもってゆっくりと滅亡の道を歩んでいる。
超越類:精神的な高見に達し、通常世界から解き放たれて始祖にまみえる時を待つだけとなった、主属連合もおいそれとは手出しできない存在。銀河の騒動に積極的に関わる野望も何もない。
思念類:肉体をなくし純粋な精神のみになった種族。
私は退職後、どのタイプになるのだろう。