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自由進度学習

 本日、ゼミ生から自由進度学習と『学び合い』を聞かれました。長くしゃべりそうだったので、途中で止めて「馬鹿馬鹿しい」と言いました。二つのことを言いました。

 自由進度学習は令和4年の義務教育の在り方ワーキンググループ(第2回)で現れました。そのキャッチーなネーミングから「ミニ・アクティブラーニング」のような動きが起こりました。そして、アクティブラーニングと同様に、どうすればいいのレベルでとどまり、何のためという議論は殆どありません。世の中には、これが自由進度学習のやり方という情報があふれています。

 だからゼミ生には「自由進度学習の定義ってある?」と聞きました。首を振ります。「だから、百家争鳴で様々な自由進度学習があるんだよ」と言いました。

 次に、『学び合い』は20年以上前から自由進度学習だと言いました。その学生の予想では単元『学び合い』になってから自由進度学習になったと思っていたのですが違います。ごく初期の『学び合い』から自由進度学習です。例えば、毎回の課題を与えるレベルであったとしても、分からない子はその課題を解決するレベルでとどまったとしても、得意な子は分かってもらうにはどうするかのレベルを学んでいるのです。目の前の課題は同じでも、その課題を解決するレベルが違います。

 結局、学習指導要領の縛りを捨てた学びの多様化校での実施は想定しても、圧倒的大多数の一般校は工業化社会のコードに縛られていて、自由進度学習なんて出来るわけありません(『学び合い』実践者は出来ますが)。

 文部科学省のキャチーな言葉に踊らされてはだめです。彼らは何も出来ません。しかし、その言葉の曖昧さを利用して、自らの実践を補強するツールにすればいいのです。

 こう書くと、学校の方針があって、と言う人がいます。変える気持ちが無い人は、その言葉で合理化してください。でも、それでも変えたい人に対してのアドバイスです。文部科学省がどう言っても、都道府県教育委員会がどう言っても、絶対に変わりたくない「オネーサマ」、「オニーサマ」はいますよね。だから、必ず、抜け道は作るはずです。つまり、押さえればいい象徴的な何かだけになります。そこを押さえればいいのです。なんも問題なく、あなたのやりたいことが出来ます。つまり、あなたのやりたいことを、アクティブラーニングや自由進度学習を言えばいいのです。