■ [大事なこと]織田信長

たしか司馬遼太郎の本に、織田信長に関して印象深い分析がありました。彼によると、織田信長の偉大さは、「桶狭間の勝利」を繰り返さなかったことだということです。尾張半国の領主にすぎない織田信長にとって三国の太守である今川を破る方法は、情報戦による遠距離移動奇襲という危険性の高い方法しかありませんでした。幸い、信長は大勝利しました。しかし、その後、信長はその方法を採ることはありませんでした。司馬遼太郎は、それが偉大だったと分析しています。仮に勝利したときの代償が大きくても、ロシアンルーレットを繰り返せばいつかは死ぬのは理の当然です。ところが、危険性が高くとも成功すると、その成功に酔い、繰り返し使いたくなるものです。その誘惑に勝てたらからこそ、歴史に名を残せたのだと分析しています。
ライブドアの堀江さんの事件を聞きながら、昔読んだ本を思い出しました。