■ [ウルウル]やっぱりね
私は講演会で、『学び合いは3日で学び取ることが出来ます。また、数回のメールのやりとりが出来ます。』と、公言しています。事実の積み上げが、その自信の基礎です。でも、公言している、私自身にも「囚われのしっぽ」があるので、自分が公言していることが実現すると、すこしビックリします。最近もありました。我々の本を読まれた方が、「やってみたが失敗した(?)」ことを知りました。早速、その方にメールのやりとりをしましょう、とお誘いしました。今月の28日に最初のメールを頂き、それから合計2回のメールを頂きました。私から2回、研究室のKanさんから1回メールを送りました。つまり、お誘いの最初のメールを含めて、6回のメールのやりとりです。その中で伝えたことは、「子どもを信じること」のただ一つです。本日、以下のようなメールを頂きました。
『早速やってみました。結論から言えばとても良い授業となりました。
まず最初に学級全体の目標として「9月30日までに全員が作品完成する。」と学級としての目標をかかげ、授業開始時には「ものづくりにコミュニケーション能力は欠かせない」 と板書し、生産現場の実例を出しながら説明し、授業に入りました。
自分の中で変わった点をいくつかあげます。
1 気持ちにゆとりができ、生徒がよく見えるようになった。
2 私への質問を他の生徒にふることで、私は、時間ができ、聞かれた生徒は気分がいいのでしょうか。拒絶するような場面はまず見られませんでした。
3 生徒をゆったりとした気持ちで見ることができた。
私語をするグループもありましたが、私が「うまくいってる?」と声掛けながら見に行けば、きちんと授業に戻ります。
生徒の授業への取り組みも高まりました。授業後に感想を聞いたら、
・2時間集中できたが8割。
でした。
普段怠けがちの生徒も懸命に取り組んでいました。
これからも続けていきます。』
私の返信は以下の通りです。
『うほ~
やれば、簡単でしょ!
よかった、良かった。
> 早速やってみました。結論から言えばとても良い授業となりました。
> まず最初に学級全体の目標として「9月30日までに全員が作品完成する。」と学級と しての目標をかかげ、授業開始時には「ものづくりにコミュニケーション能力は欠かせない」と板書し、生産現場の実例を出しながら説明し、授業に入りました。
その語りが本当に大事なんですよね!
> 自分の中で変わった点をいくつかあげます。
> 1 気持ちにゆとりができ、生徒がよく見えるようになった。
> 2 私への質問を他の生徒にふることで、私は、時間ができ、聞かれた生徒は気分がいいのでしょうか。拒絶するような場面はまず見られませんでした。
> 3 生徒をゆったりとした気持ちで見ることができた。
学び合いが出来た先生が、「はじめて子どもを見ることが出来た!」と言います。
> 私語をするグループもありましたが、私が「うまくいってる?」と声掛けながら見に行けば、きちんと授業に戻ります。
それでも駄目なときは、その子を叱るのではなく、クラス全体に問いかければOKです。
> 生徒の授業への取り組みも高まりました。授業後に感想を聞いたら、
> ・2時間集中できたが8割。
> でした。
> 普段怠けがちの生徒も懸命に取り組んでいました。
> これからも続けていきます。
でも、これからも悩みは尽きないと思いますよ。
私にもクラスがあります。
西川研究室という、上は44歳、下は20歳の23名の集団です。
もちろん、学び合いでやっています。
そして、高い成果を上げ続けています。
でも、学び合いを公言している、私自身も自信を失うような場面に出くわします。
でも、私は、その子を何とかしません。
結局、その子の問題ではなく、私の考えが間違っていると考えます。
そして、集団にもう一度語りかけることをします。
その際、重要なのは相談出来る仲間です。
是非、御校で学び合いを、学び合える仲間をつくって下さい。
それが自分に返ってきます。
その一番最初は、自分の授業を公開することです。
すんごく、期待していますよ。
悩むようなことがあったら、気軽にメールして下さい。
いつでもサポートしますよ。』
我が主張している学び合いは、本当に簡単です。でも、テクニックではなく考え方を変えるという難関があります。でも、再度公言します。「静かにしなさい」とクラスに言ったとき、クラスの大多数の子(静かにならない子がいてもOKです)が静かにすることが出来るような先生(つまり、日本中の大多数の先生)であるならば、3日間のサポート、数回のメールのやりとりで学び合いを自分のものと出来ます。ただし、本当に変わりたいと願う人であるという限定が 付きます。だって、学び合いを理解するには、とにかくやってみるしかないんです。そして、事実としての子どもの姿で納得するしかありません。我々が何を語っても、それに反対する理由をあげ続ける人を説得するのは無理です。それを説得出来るのは個人の力ではなく、その人が所属する集団の力しかありません。そして、私はその人の所属する集団ではないのですから。でもでも、再度公言します。「静かにしなさい」とクラスに言ったとき、クラスの大多数の子が静かにすることが出来るような先生で、本当に変わりたいと願う先生であるならば、3日間のサポート、数回のメールのやりとりで学び合いを自分のものと出来ます。なんと大胆なことを公言しているのでしょう。公言している私もビビっています、内心は・・。
自慢します。日本にいるあまたの教育研究者の中で、上記を公言出来る人がどれだけいるでしょうか?私の自信の基礎は、臨床的研究に基づくデータです。そして、それ以上に、それが出来ることを信じ、サポートしてくれる同志各位です!