■ [怒り]特殊化
カストラートというのがあります。ボーイソプラノの声を守り発展させるために、第二次性徴の前に去勢した歌手のことです。もちろん、今はいません。これを聞いて、怒りと気持ち悪さを感じない人はいないと思います。子どもは本来、色々な方面進むべき可能性があります。でも、大人の都合で特殊化するのは醜悪です。
本日、あるテレビ番組を見ました。ひたすら醜悪でした。小学生が意見を言うのですが、ハッキリ言って陳腐です。どこかに書かれたことのカーボンコピーです。おそらく、成人が言えば陳腐なのですが、それが小学校5、6年が言うから面白がっているだけのことです。あの年で、あのような陳腐なことを言うことを学んでしまった子どもの行く末を憂います。
その番組で、高名な教育学者がいました。その顔を見ていると切なくなります。自分の矜恃と場を崩したくないというバランス感覚の葛藤を感じます。笑いが歪んでいた。でもよかった。純粋に笑っていたら、絶対に軽蔑した。
■ [大事なこと]お勧め
昨日の興奮が収まったので、冷静に書きます。
同志の紹介にあった「日本でいちばん大切にしたい会社」というのを読みました。
もう、号泣です!本の帯に「油断していましたが、泣けました・・・」とあります。まさに、そうです。正直、あまり期待していませんでした。でも、同志が推薦するのだから、というので読んで、42ページあたりまでは、ふむふむと読んでいたのですが、実例紹介が始まるやいなや(47ページから)号泣です。そして、これだ!と思った次第です。私が思ったBとは、これです。これだったら、同志の中にはいっぱいある。
全国の同志、よろしくご協力下さい。
とにもかくにも読むことをお勧めです。
追伸 運動会、部活、卒業式で感激の涙を流した教師はいると思います。でも、毎日の普通の授業で心が洗われる涙を流せるのは、『学び合い』だけですよね。それがあるから、やめられない。
■ [大事なこと]私なりの解釈
「日本でいちばん大切にしたい会社」で書かれていることは『学び合い』に非常に近い、いや、経営者の考え方は『学び合い』だと思います。ただ、その整理の中で一部、私なりに別解釈をしたいと思ったことがありました。
本の中で会社が大事にすべき人とは、と最初に書かれています。その順番は、「社員とその家族」、「外注先・下請け企業の社員」、「顧客」、「地域社会」、「株主」です。一般的なお客様第一主義でもなく、株主第一主義でもなく、「社員とその家族」というのが第一に位置づけられています。その理由として、人材が企業の最大の資源であり、社員が幸せにならなければ資源にならないことを書いています。でも、5つは相互に関わり合っています。それは著者も指摘されています。
私も上記の順番だと思いますが、その理由は、著者とチョット違います。私の理由は、それは経営者が管理者として目標を設定できるのは「社員」だからだと思います。教師が良いクラスを作ろうとするならば、「株主である同僚や校長」、「家庭での学習を見ている保護者(外注先?)」、「地域社会」の協力が必要です。しかし、一人の教師がそれらに対して管理職として語れるのは「子ども」だけです。だから、どれが大事というのではなく、まず始めるのが「社員とその家族」だからだと思います。
これが「社員とその家族」を第一に考える理由だと思います。