■ [大事なこと]自分
『学び合い』の経験年数は、最初の1年は変化が大きい。しかし、一度、4月1日から3月31日を過ごした後は、その人の本性が現れるだけのように思います。
子どもたち数十人のパワーを活用できるのですから、従来型よりはかなりましです。が、それをコントロールしているのは、集団ではなく一人の教師です。迷うし、間違える。偉そうに書いている私もそうです。でも、十年以上、西川ゼミで実践していると分かるものがあります。結局、どんな合理化しても、現れる結果は自分の心の鏡であることです。自分以外の他に原因を求めても、無意味です。それが原因だとしても、他を変える力は私にはありません。私が出来るのは私を変えることです。
もう一つあります。それは、どんなに考えても、『学び合い』のセオリーに戻る方が、従来型の折衷案よりも効果があるということです。なぜなら、子ども集団の力を最大限活かすには、子どもを信じるしかありませんから。子どもを子ども扱いしたり、信じられないならば、その程度のことしか子どもはしません。
F=mαや進化論の強力さと同じだけの汎用性と予測力を『学び合い』に信じられる。それが十年以上、自分の心の弱さを見つめた結果として得たものです。
追伸 「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」という言葉があります。自分の弱さを認め、他ではなく自分を問い直すことが大事です。が、凡夫は普通出来ません。それを個人に求めるのではなく、集団の文化にするしか、全ての凡夫が出来る道はないと思うのです。