■ [大事なこと]時代
アルビン・トフラーの「第三の波」によれば、従前の世界は、「規格化」、「専門化」、「同時化」、「集中化」、「極大化」、「中央集権化」という共通の性質があります。そして、新たな時代は、それの対極である、「デファクトスタンダード」、「プロシューマ」、「24時間化」、「分散化」、「ミニチュア化」、「分権化」であるとしています。
願いは同じですが、カーン財団のやっていることは従前の方向性です。
やるべきは個々人、個々集団の勝って連です。そのプラットフォームをつくることです。限りなく制約を少なくして、かつ、やろうと思ったときのツールは用意して。
■ [大事なこと]大部分
私もそうですが、多くの教師は大部分が分かって、大部分が楽しい授業をすれば満足しています。全員は無理だよね、と思っているのです。厳密に言えば、私もそうです。ただ、その例外の子どもがどれぐらいの割合かという見積もりが、多くの教師と私とでは違う。
多くの教師は、黙って授業を聞いていれば、分かって、楽しいと判断しています。しかし私は違います。子どもの多様性をもとに考えます。
クラスには中の下に合わせた授業のことは学習済みの子がいます。
先生の説明を聞くのでは無く、教科書の説明を聞いて問題を解いた方が分かる子がいます。その子には教科書準拠の参考書や問題集を与えた方がいい。
先生の説明によって分かる子がいます。でも、その中の大部分は先生の一方的な説明より、同級生との対話を積み上げる方が分かる子がいます。
こう分析すれば、クラスの中で分かって楽しい子は、ま、3割いたら凄いと思います。圧倒的大多数はつまらないし役に立たない授業なのです。
それでも、中央集権的で均質で同時に動かなければならない時代には合っていた。でも、今の時代には合わない。
最初に、全然分からない子が反乱します。次は出来る子が反乱します。その子の指導の下に大部分が反乱するのです。
歴史をひもとけば、常にそうでした。
疲弊した農民が反乱を起こし、やがてエリートが指導し、反乱を拡大し旧支配層を打破する。歴代王朝の君主は人民の大部分は満足していると思っていたと思います。ところが満足していると思っていたエリート層が反乱したとき、はじめて事態の重大さを理解出来ます。
私には今の教師がそれと似ていると思っています。