■ [大事なこと]チーム
攻殻機動部隊というアニメには名言があります。
好きな言葉の一つに
「我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。」
まさに『学び合い』を表す言葉です。一人一人が、自身の損得勘定を計算し、最適の協働を探るのが最適解です。
多くの予算を取るためのプロジェクトには、個々人のお金が欲しいだけで、個々人の何を達成したいかがない。それが問題です。
『学び合い』では、初期は自分の点数が高くなる、退屈な時間が楽しくなるという低レベルの損得勘定です。いずれも、短期の損得勘定です。でも、自分の一生涯をイメージし、今何をすべきであると分かる子「も」います。その子たちが一定数以上育てられれば、集団の多くは、そうすべきなのはいいよなと思えるのです。
■ [大事なこと]理論と実践の往還
教員養成において理論と実践の往還が大事だとよく言われます。でも、その実現方法は学生に理論の専門家が理論を教え、実践の専門家が実践を教え、学生の中で理論と実践の往還をせよと求めるのです。しかし、無理があります。だって、教えている人が往還できないのに、学生にせよというのは無理がある。
だから理論の専門家が実践と往還しつつ理論をおしえ、実践の専門家が理論と往還しつつ実践を教えるのです。そのためには理論の専門家が実践の業績を上げ、実践の専門家が理論の業績を上げるのです。しかし、日本の教育学の歴史の中でそれを成り立たせた人がどれだけいるでしょうか?極めて希です。
思い起こして下さい。大きな本屋の教師用図書が並んでいるところにその著書が常に並んでいて、かつ、学術論文や学会賞の業績をあげている人を知っていますか?片方だけなら、かなりいます。しかし、両方の人は殆どいません。
これからの若い研究者はそうあるべきだと思います。個人の中で理論と実践を往還する人が、理論のある実践と、実践のある理論を構築するのです。そうでなければ、教員養成は初学のごった煮で過ぎず、教員は専門職と認識されない。理科教師は二流の科学者、もしくは、教えることと理科のそこそこ出来る人に過ぎず、専門家になり得ません。それが歯がゆい。
追伸
教育と教科の架橋も同じです。私は上越教育大学に就職してから27年間、何度もそのかけ声を聞いて、その多くに関わりました。でも、いつも同じです。教育の専門家と教科の専門家が集まって、分担して報告書を書く、です。教育の専門家は教育を分担し、教科の専門家は教科を分担し、報告書を書くのです。
最近は、「何度やっても同じなのに」と思って、参加せず、横目で見ていますが、27年間、全く変わらず展開で集結します。
教育と教科の架橋は、一人の中で架橋したものを集約しない限り進みません。
■ [お誘い]大分の会
6月14日に大分で 『学び合い』の会を開きます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/180746/
■ [お誘い]福岡の会
6月15日に福岡で 『学び合い』の会を開きます。なお前日の14日には懇親会があります。お誘いします。http://manabiai-fukuoka.jimdo.com/