昔のことをふと思い出しました。
『学び合い』の実践者が勤務校の校長先生に「理屈はよく分かったよ。でも、そんなに正しいならば、なんで広がらないの?」と聞かれたそうです。その人は、それに反論できないことが至極悔しかったからです。私は以下のように語りました。
明治以来の150年の教育の歴史の中で、一つの理論、一つの実践論に寄る教育実践の中で、『学び合い』以上に実践している人が多い例ってある?無いよね。日本の教育実践の殆どは、自分が受けた教育を何となくなぞっていたり、根拠俺の実践だよ。そもそも実証的データに基づいた理論、実践論はどれだけあるだろう。研究者が提唱した例はあるけど、全国的に広がった例ってある?小学校の国語で広がったというような教科限定の例はあるけど、教科に寄らず、学校段階に寄らない理論、実践論ってある?
地方大学の一教師が始めたものにしては、大成功だと思っているよ。まあ、実証データに基づく理論と実践論だから、本の通りにやれば、本の通りの結果が出る。だから、広がった。