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2014-10-14

[]足して二で割る『学び合い07:15 足して二で割る『学び合い』 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 足して二で割る『学び合い』 - 西川純のメモ 足して二で割る『学び合い』 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 何度も書いたことですが、定期的に書きたいと思います。

 『学び合い』は最初の数分に超シンプルな課題を与えます。例えば、「教科書○ページから○ページの問題を全部解いて、クラスのみんなが分かる問題4のカッコ2の解き方を200文字以内でまとめる」のような課題です。そして「さあどうぞ」です。授業中の九割り近くを子どもに任せ、最後は教科内容の確認はせず、全員達成出来たかの一点を評価します。

 まあ、普通の教師はまず出来ません。そこで、足して二で割る『学び合い』です。具体的には、最初と最後に課題の説明をしたり、問題を解いたりします。また、授業の真ん中あたりにまとめの時間を入れます。しかし、子どもたちの関わる時間は平常よりは多くなります。しかし、フルの『学び合い』よりは短くなります。

 これによるメリットは不安でしょうがない教師が安心するからです。しかし、この足して二で割る『学び合い』で成功するには教師の力量がもの凄く必要なのです。そんな人は十人に一人もいません。

 何故でしょう?それは子どもの力量を生かしていないからです。教師が時間を占有すればするほど、子どもの力量を生かす時間は短くなります。そして、同じぐらい重大なのは、集団をリードする子どもが教師に依存的になり、手を抜くようになるからです。だから、それを補うぐらいの力量が教師に無ければ成功しません。

 分かりやすい例を挙げましょう。県の指定研究を受けたとします。その時に、丁寧に指示を出す校長と、最初に達成するべきものと意義を語った後は信じて任せる校長、どちらの方が良いですか?後者ですよね。もしかしたら短期では前者が勝るかもしれません、しかし長期では後者が勝ります。なぜなら職員集団の力が生きるからです。

 さて、先に述べた、足して二で割る『学び合い』で教師がやっていることを校長がやっている姿を想像して下さい。嫌でしょ?

 しかし、いきなりフルの『学び合い』は不安ですよね。そして、不安な気持ちで『学び合い』をやれば子どもが不安になってしまいます。どうするか?私は週1の『学び合い』を提案しています。週1で結構です。その時はフルの『学び合い』をやって下さい。週1だったら出来ると思います。また、合同『学び合い』を提案します。学年一クラスの学校が修学旅行に行く時、校長と担任の二人で行くのと、学年さんクラスの学校が修学旅行に行く時、校長と担任三人の四人で行くのと、どちらが安心ですか?人数比率は前者が勝っていますが、安心できるのは後者ですよね。

追伸 力量のある同志の方へ、以上をよく分かって欲しいです。あなたは出来ます。しかし、あなたが伝えている教師は必ずしもそうではない。私の小中高での教員経験は短いものです。しかし、『学び合い』をやろうとしている人へのサポートの経験は桁が二つから三つほど上回っています。