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2016-02-15

[]論点整理 18:29 論点整理 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 論点整理 - 西川純のメモ 論点整理 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 町医者も大病院も同じ医療を行っています

 しかし、両者の役割分担は明確に違っています。自ずとやっていることも違います。でも、医療でひとくくりに出来ます

 もし地域医療改善議論するとき、一台数億円の医療機器の導入計画と、地域に根ざした巡回医療計画が同じテーブル議論されたら混乱しますよね。

 人工知能ロボットに置き換われない能力。それを日本がいち早く獲得する必要があります。それはおおよそ二種類です。

 第一は、ビックデータによって導かれない結論を出す能力です。

 第二は、人と心地よくつきあえ、サービスする能力です。

 前者を育成するのが5%の子ものためのアクティブ・ラーニングで、後者を育成するのが95%の子ものためのアクティブ・ラーニングです。町医者も大病院も重なる部分は多いですが、議論を分けないと話しが混乱する。

 ま、もっとも圧倒的大多数の教師は、人材養成アクティブ・ラーニング本体であるとは考えず、主体的協働的になることがアクティブ・ラーニング本体だと思っている。しかし、人材養成意図しないということは、教え子が飯を食えないということを理解していない。

追伸 ある方から教えてもらいました。中央教育審議会の各委員アクティブ・ラーニング関係で、どんなところに視察し、どんなところをモデルケースとするか。それで真意が分かります

[]総合的な学習時間 18:29 総合的な学習の時間 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 総合的な学習の時間 - 西川純のメモ 総合的な学習の時間 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 アクティブ・ラーニング総合的な学習時間を同じだという意見があります

 私はそれは正しいと思っていますしかし、総合的な学習時間が何であるか、それを理解している人はあまりいないように思います

 あるときゼミ生に「中央教育審議会はどんなことを考えているのですか?」と聞かれました。それに対して、以下のように応えました。

 「中央教育審議会という人はいない。委員の数だけ考えがある。いや、どんな人でも、小さい部会で言うことと、全体会で言うことは違う。私のように、教育社会的意味からとらえ解釈する人もいるだろうし、明日の授業をどうするかで解釈する人もいるだろう。

 ただし、昔と今では決定的に違うことがある。それは、教育関係者以外の人の余裕だ。昔は余裕があった、だから教育関係者に任せてくれた。しかし、今は任せてくれない。総合的な学習時間を決めたときに参加した委員の中には、日本社会レベルで考えている委員はいた。しかし、実際の授業のことに関しては、授業のことを考える委員に任せていたし、その委員学校現場に任せていた。しかし、今から改革において、授業のことを考える委員、また、学校現場意見を言える余地はない。だから学校現場人間日本社会レベルのことを理解し、新しいゲームルール意見を言わなければならない。」と。

 アクティブ・ラーニングを授業レベル物事を考えようとする本はこれから売れなくなると思います理由は簡単です。それを求める人は、「今まで通りで大丈夫だ」と考えているからです。アクティブ・ラーニング総合的な学習の延長上に考える人が、本を買うわけないですから。それが売れるのであるならば、総合的な学習時間の本や道徳の本が売れるはずです。道徳の教科化に向けた道徳の本レベルには売れるでしょうが、そのレベル以上には売れないでしょう。

 当たり前のことなのにな~。