■ [大事なこと]大学改革

最近のゼミでゼミ生から聞かれたことです。
「企業は民主的ではない。その企業に就職する人材を学校教育が養成しなければならないとしたら、学校教育は奴隷を育てているのではないか?」と聞かれました。
私は、企業は民主的ではないが、企業を退職し他の企業に就職できる権利を持っている。だから、全体としては民主主義的だと説明しました。多くの国は直接民主主義ではなく、議会制民主主義を選択しています。そして、議員の行動を有権者は直接縛れません。しかし、選挙で落とすことが出来ます。だから民主主義的です。
多くの大学で改革が進まないのは当然です。特に国公立で。理由は、改革をしなくても逃げ切れる人、改革によって変革を求められる人が、改革の決定権を持っているからです。
全員の利害の最大公約数は現在なのですから、直接民主主義から出される結論は現状維持になります。変化を必要としていない時期はそれでもいいのかもしれません。しかし、変革が必要なときは、だから非民主的(正確には非直接民主主義的)な管理職のガバナンスが必要なのです。