■ [大事なこと]限界
中央教育審議会の委員の方々に敬意を表します。そのうえで、答申の限界は何かを申します。
改革は、新たにやるべきものを示すこと以上に、今までやっていたことを廃止することが大事です。それ無しに、新たにやるべきものを示しても、出来るわけありません。
答申を読んでも、やるべきことの羅列はあります。でも、やるべきではないという記述はありません。だから、形骸化はおこります。
しかたありません。委員の皆さは、みな様々な出自があり、主張があります。その皆さんの合意で形成できるものは「現状維持」なのです。もちろん、各委員の方は思いを込めて答申の中に言葉を入れました。でも、真逆な方向に思いを込めて言葉を入れた方もおられる。委員の数だけその言葉があるから、あれだけ膨大な分量になるのです。
答申は出ました。ようは、どの部分を取り上げて、メインとするか、です。
今まで書かれなかったことを書いてくれた。だから、今回はそれを取り上げて錦の御旗に出来る。政治的に戦った委員の方に感謝です。
■ [大事なこと]入試
いい学校を創ろうとするならば、入試がポイントです。そのことを考えているうちに、「あ~、国立は私立には勝てないな~・・」と思いました。
今まで、色々と改善をしようとしました、その時にネックになるのは入試なのです。事務の人から「公平性が担保できない」という理由でストップがかかります。事務の人が言う理由も分かるので引き下がりますが、スピード感がないなと思います。
アメリカのアイビーリーグの試験方法は公平性より、どのような学生集団になったとき最高の教育が成立するか、いや、最高のOB・OGが生まれるかの視点で考えています。数百年の歴史の中で洗練された方法を、まずはそのまんまやればいいのに、と思います。が、国立は無理です。不公平なやり方だから。