■ [大事なこと]生きる力
生きる力というものがあります。私も50年後、60年度の幸せと申します。でも、3種類あると思います。
第一は、多くの先生方が願っている生きる力です。それは、当人が一人で生きられる、生きる力です。その子の頭に何かを刻もうとしています。それの延長上は、計算機があっても、四則演算が出来る力などです。
第二は、その子は出来なくても、出来る人と繋がることによって出来る生きる力です。その子が出来なくても、出来る子どもとつながれれば、その子はそれが出来ます。これは大人社会では普通のことです。
これは『学び合い』実践者だったら、そのあたりを狙っていると思うし、狙って欲しいと思います。生きる力は、その子の頭の中ではなく、その子の周りの人と人との間にあると解すべきです。
でも第三の生きる力があります。世の中には人とのコミュニケーションがとれない子もいます。普通だったら「いい人」と騙せる人も、『学び合い』の環境だと騙せなくなります。極端な場合はサイコパスの子どももいます。
でも、その子も見捨てたくない。
では、どうするか。その子と関係なく、周りの子どもが「一人も見捨てない」を堅持することが自らにとって得だと理解する集団を作ることです。このレベルになると、生きる力はその子と無関係にあります。
私は様々な子どもを見ています。常に、一人も見捨てない、という願いで動きます。その結果、上記のような理解に至りました。