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2017-08-01

[]広げない 20:59 広げない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 広げない - 西川純のメモ 広げない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』の良さは分かっているけど、実践しない、または広げない人の気持ちはよく分かる。だって、西川研究室で2年間学んで、『学び合い』の良さをよく知っても、実践しない、または広げない人は少なくない。いや、過半数はそうです。

 以前、環境教育の研究をやりました。「分別ゴミをするべきだ」と理解することと、「分別ゴミをする」ということは別なのです。前者は知識によって深まりますが、後者は知識によって深まりません。後者を決めるのは、そのものに対する信頼なのです。それを決めているのは周りの人の行動です。

 ただ、人によってどれだけの人がやっているかで行動に移すかが変わります。

 イノベータは周りの人が0でも知識だけで行動に移せます。

 アーリーアダプターは周りの人が数人でも、知識と込みで行動に移せます。

 が、そのような人は少ないのです。

 今、大事なのは『学び合い』の知識ではありません。それは本でかなりの部分をカバーできます。それを乗り越えるには、知識ではない。

[]自分が伸びたい、だけでない 20:28 自分が伸びたい、だけでない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 自分が伸びたい、だけでない - 西川純のメモ 自分が伸びたい、だけでない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 地方大学の一教師がはじめたこと、が日本全国に広がっている理由は、「本の通りにやると本の通りの結果を得た教師が多い」からです。が、それだけではありません。

 日本には身銭を切って本を買い、研修会に参加する人はいます。一定数。でも、多くはない。これはイノベーターで少ないのが当然です。

 が、ある程度の成果があれば、身銭を切って本を買い、研修会に参加する人はいます。一定数。でも、多くはない。これはアーリーアダプターで少ないのが当然です。ですがイノベーターよりは多い。『学び合い』が広がったのは、このイノベーターに広がったからです。何故広がったのでしょうか、イノベーターの同志が広げたからです。

 何故、広げたのでしょうか?それは「広げることが得」であることを知っているからです。

 次はどうしたらいいでしょう。

 イノベーター、アーリーアダプターが、アーリーマジョリティに広げることが得であることを理解し、行動すればいいのです。

 アーリーマジョリティに広げる際のツールは、昨年、一昨年度に準備完了です。あとは「同志」の動きにかかっています。

 色々な同志に「物事は自分が望むほどにはならないけど、自分が恐れるほどにはならない」と申します。どの程度になるか、それは自分が決めることです。

 教育に関しては数多の研修団体があります。が、それらは「自分」の授業の改善を望んでいます。ま、当たり前のことです。が、その先にはカリスマ教師を目指すしかない。そして、カリスマ教師にはたいていの人は成り立たない。

 が、『学び合い』の仲間の中には、自分の授業改善には、周りの人の授業改善が必要であることを知っている人がいます。そのためにリスクを負い、行動し続けている人がいます。同志です。このような人がいることが『学び合い』の強みです。

追伸 能書きは、もういい。行動です。

追伸2 ということを本当だと思うならば、子どもにそれは大事だよと語り、それが出来る機会を与えるでしょう。そうだったら、『学び合い』になってしまう。

[]終身雇用 07:02 終身雇用 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 終身雇用 - 西川純のメモ 終身雇用 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 あまり知られていないことですが、終身雇用は世界的に見て希です。ま、日本ぐらいと言っていいでしょう。日本経済が景気のいいとき、トヨタのカンバン制度をまねる国はいましたが、終身雇用をまねる国はありません。そもそも無茶な制度です。だって、景気が悪くても首にしないという制度。これが日本で成り立っていたのは、景気が良かったからです。そもそも神武景気以来の継続的な好景気が終身雇用を生み出した。だから、1950年代以前は終身雇用はありませんでした。

 今後は終身雇用は崩れます。少子高齢化社会でそれを維持できるわけない。それを維持しようとすれば、企業が潰れてしまう。だから、今から二十年前に経済・産業界は終身雇用をやめることを決めました。

 終身雇用に拘るよりも、同一労働-同一賃金が徹底すればいいと思います。そして、雇用の流動化が進めば。

 教員も非常勤講師の待遇が改善され、雇用の流動化が図られたら、終身雇用の人も非常勤講師になる人が増えるかもしれません。研修によって自らに付加価値を付けて自らを高く売り込むことも出来るかもしれません。そうなったら、学校のブラック化は収まるのではないでしょうか。また、多忙かも。だって、そんなのを求められても断る教師が増えてくるのですから。休日の部活を廃止し、勤務時間が守られるところに教員が集まり、そうでないところに集まらなくなる。そういった動的平衡によって日本の教育が変わったらいいな。

[]教員養成 06:51 教員養成 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 教員養成 - 西川純のメモ 教員養成 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 自分の首を絞めることだけど。

 教員養成に関して、単位数をどういじくったって効果はありません。大学人はそれを有名無実にします。教員養成系の大学人の大多数は善人で常識人です。でも、そうでない人もいます。そして、専門が全く違う研究者の寄せ集めの教員養成系の村社会では、何も言えません。「私の専門では違う」と一言言えばそれで終わりです。

 医者と同じにしてはどうかな、と思うのです。

 教員の国家資格の試験を設けるのです。大学の教職の単位は受験資格とします。合格者は一定期間のインターンを経て教員になれます。大学の附属学校を拡大し、その教員は大学教員が担当します。逆に言えば、附属学校の教員になれない人は教員養成系の教員になれないのです。もちろん、医学部の病理のように子どもと直接接しない教員もいますが、ごく一部です。

 医師養成をモデルにして教員養成を考えてもいいのではないか、と思います。

追伸 当然、6年制となるでしょう。そして、教員になったら奨学金返還の免除にすればいい。昔みたいに。

[]アリの一穴 05:56 アリの一穴 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - アリの一穴 - 西川純のメモ アリの一穴 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 発達障害のある子がIT機器を常時使って勉強する取り組みが始まったそうです(https://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/346191/)。私が本やネットで書いている「従来型授業の崩壊の第一歩」始まりました。

 学び方が多様なのは発達障害の子どもばかりではありません。教師の話がちんぷんかんぷんな健常児は2割以上います。そして、教師の授業を既に知っていて飽き飽きしている健常児も2割以上います。そして、教師の授業を聞いている中間層の子も学び方は多様です。その子どもや保護者が正当に権利を主張したら、現状の教育は崩壊します。

 早く崩壊したらいいのに。