■ [お誘い]福岡の会
2月24日に福岡で『学び合い』の会が開かれます。お誘いします。http://kokucheese.com/event/index/507493/
■ [大事なこと]ダイナミックな学び
「学び合うと成績上位者は教えるばっかり」という誤解があります。それは『学び合い』のダイナミックな学びを理解していないからです。実際は成績上位者は下位者から学んでいることを理解しています。その利点を知っているから学び合うのです。自分に得にならないことは続きません。
リンゴの落ちるのを見てニュートンは万有引力を発見したという寓話があります。リンゴはニュートンに教えるつもりは無かった。しかし、ニュートンはリンゴからも学べる能力があったのです。
1+1は2であることを知っている人が100人集まっても新たな発見はありません。なんで1+1は2なの?という質問によって新たな発見があります(ちなみにペアノの公理がそれです)。
これに関しては実証的な学術論文で発表済みです。
■ [嬉しい]科学的
本日は学部学生の卒業研究発表会です。ゼミ生5人が発表しました。
その時、他ゼミの現職院生から「『学び合い』って自然科学みたいですね」と言われました。これは嬉しかった。特に、学生の発表は量的研究ではなく質的研究だったからです。つまり、手法が自然科学的だと言っているのではなく、学校観、子ども観という考え方が自然科学的であることを見取ってもらえたのです。
『学び合い』は徹頭徹尾、「実証的」な学術研究・実践研究に基礎づけられています。そのデータをまとめ上げて表現したのが学校観と子ども観です。『学び合い』実践者はこれを共有しているので話が通じます。だから、『学び合い』の会には様々な学校段階、様々な教科の教師が集まり、問題なく話し合うことが出来ます。さらに言えば、教師以外の企業の人、保護者、子どもが集まって話し合うことが出来ます。同じ言葉を持っているからです。
そして、嬉しかったのは、それを読み取ってもらえる発表を学部4年生が出来たことです。これも西川ゼミの集団の力だと思います。
■ [大事なこと]Know-Why
Know-Whyが無いKnow-Howばかりの人のアクティブ・ラーニングの情報発信、滑稽でやがて悲しくなる。Know-Whyが無ければ今までの話し合い活動の延長上ぐらいしかイメージできない。
中央教育審議会の答申の「社会」を「企業」に代えると分かりやすい。教師の多くは、社会人を育てることを自分たちの責任では無く、自分たちの責任は子どもをちょっと成長した子どもに育てることだと考えている。小学校はもちろん、中学校、高校も。驚くなかれ大学も、それは企業の責任だと思っている。
ところが不景気になり、終身雇用制度が崩壊し、それは企業内教育を崩壊させた。結果として、誰一人として育てようとしていない。その結果、年収170万円程度の人生をおくる日本人を量産させている。
その責任を教師は自覚していない。だから、やがて悲しくなる。