お問い合わせ  お問い合わせがありましたら、内容を明記し電子メールにてお問い合わせ下さい。メールアドレスは、junとiamjun.comを「@」で繋げて下さい(スパムメール対策です)。もし、送れない場合はhttp://bit.ly/sAj4IIを参照下さい。             

2018-12-11

[]お節介 21:33 お節介 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - お節介 - 西川純のメモ お節介 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 ある分野に飛び抜けた才能を持つ子どもはいます。その子に対して、基礎的学力の保証すると言って、一律の教育を課すことに意味があるのでしょうか?そもそも基礎的学力なんて実証的な学術的で示されてことの無い、幻想なのに。

 この子のにとって、何を学ぶべきかを凡人が指図しているのは不合理だと思いませんか?

https://dot.asahi.com/aera/2017101100074.html?page=1

[]キンドル本 20:55 キンドル本 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - キンドル本 - 西川純のメモ キンドル本 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 『学び合い』の実践者の方々に申します。

 今は大変かも知れませんが、今のチョークと黒板でやる授業が定年まで続くと思っていないでしょ?いつかは分からないけど、最終的には「主体的で対話的な授業」にシフトすることは確かですよね。そして、現実問題として、それを名人教師以外の普通の教師が、定常的に実践するとしたら『学び合い』以外の選択肢はないこともご存じだと思います。

 もう一つ、紙の出版はポケベルやテレホンカードのように衰退することは確かですね。だって、本屋がどんどん潰れていますから。考えてみれば、この1年間、本屋で本を買ったのは殆どありません。大部分はネットです。それだったらキンドル本の方が圧倒的に便利です。最大の障害は、キンドル本を使ったことがないという障害ですね。でも、その障害もかなり低まっています。だって、スマホで読めるのですから。私のような年齢の人には理解不可能ですが、学生さんはスマホで本を読んでいるのです。

 とあいえ、今のところキンドル本の占める割合は小さい。

 だったら、初期占有率を高めて、一気に『学び合い』にシフトさせてみませんか?

 先に述べたように、『学び合い』に関する書籍も充実してきました。ところが抜けがあります。例えば、音楽、美術、体育、技術、家庭科の『学び合い』の単体の本です。また、高校の物理、化学、生物、地学の単体の本です。もちろん、商業、工業、農業のそれぞれの専門科目です。これらは書籍にすることは難しい。おそらく不可能に近い。理由は市場規模が小さいからです。だから商業ベースに乗らないのです。

 もし、以上の領域で『学び合い』の本が充実したら、これから大量採用される若い教師に影響力は大きいと思いませんか?

 紙の本の場合、最先端の企画は通りません。だったらキンドル本を書いてみませんか?イノベーターが食らいつきます。

 世の中には多くの人を引きつけられる文章を書ける人は埋もれています。しかし、それらが世に出る機会が少なくなっているのを憂います。あなたがそうかもしれません。まずはキンドル本でデビューしませんか?紙本の編集者が見つけてくれるかも知れません。

 何書いて良いか分からない、という方。一つアイディアをお教えします。

 皆さんが毎日子ども達に出している課題を課題集としてまとめるのです。それだけでもいいですが、「その課題をどうやって作ったか」、「その課題を子ども達にやらせたときの子ども達の反応、それに基づく改良」などを書いて下さい。

 抜けている教科だったら、それを待っている人は少なくないと思います。

追伸 本の執筆は兼業であるのではないか?と心配する人がいますが、兼業ではありません。

 教育公務員特例法の第17条に「教育公務員は、教育に関する他の職を兼ね、又は教育に関する他の事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がないと任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第三十七条第一項に規定する県費負担教職員については、市町村(特別区を含む。以下同じ。)の教育委員会。第二十三条第二項及び第二十四条第二項において同じ。)において認める場合には、給与を受け、又は受けないで、その職を兼ね、又はその事業若しくは事務に従事することができる。」とあります。

 各都道府県にはそれに準じた兼業規定があります。

 当たり前ですが、勤務時間内の兼業はアウトですが、勤務時間外の兼業は基本OKです。もし勤務時間外の兼業を禁止する場合、勤務時間の本務に影響があることを合理的に説明する義務があります。従って、各都道府県の兼業規定の最初に「この規程において,「兼業」とは,報酬の有無にかかわらず,次の各号に掲げる職を継続的又は定期的に職を兼ねる場合をいう。」に類した文言が入っているはずです。

 本の執筆はこれにあたりません。従って、兼業の手続きを取る必要はないのです。

 まあ、都道府県教育委員会の兼業規定を手に入れて下さい。兼業はもの凄く限定的です。そこに明記されているもの以外は、兼業ではないのです。

 もし、手続きが必要だったら、手続きをすればいい。駄目とは言われないと思いますよ。

[] Kindle本を作ってみよう: みんなでつくればこわくない 19:16  Kindle本を作ってみよう: みんなでつくればこわくない - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク -  Kindle本を作ってみよう: みんなでつくればこわくない - 西川純のメモ  Kindle本を作ってみよう: みんなでつくればこわくない - 西川純のメモ のブックマークコメント

 千葉の『学び合い』実践者である高瀬さんが「Kindle本を作ってみよう: みんなでつくればこわくない」(https://amzn.to/2LemdI0)というKindle本を書きました。価格は、なんと100円です。是非!読んで、どんどんみんなで出版しましょう。

 なお、私以外の『学び合い』出版の第一号です。

[]キンドル本 12:17 キンドル本 - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - キンドル本 - 西川純のメモ キンドル本 - 西川純のメモ のブックマークコメント

 私がキンドル本を出すようなれるまでの過程をお教えします。

 『学び合い』に関する書籍も充実してきました。ところが抜けがあります。例えば、音楽、美術、体育、技術、家庭科の『学び合い』の単体の本です。また、高校の物理、化学、生物、地学の単体の本です。もちろん、商業、工業、農業のそれぞれの専門科目です。これらは書籍にすることは難しい。おそらく不可能に近い。理由は市場規模が小さいからです。だから商業ベースに乗らないのです。

 また、5教科であっても、最先端の企画は通りません。

 さらに、世の中には多くの人を引きつけられる文章を書ける人は埋もれています。しかし、それらが世に出る機会が少なくなっているのを憂います。

 どうしたらいいか、ずっと悩んでいました。

 ところが転機が来ました。10月21日、22日に小学館の企画でフリーランスティーチャーの田中さんと話す機会をいただきました。その22日の午後に、ふと、そのことを口走ったのです。そうしたら、田中さんからキンドルダイレクトパブリシュングを教えてもらいました。ビックリしました。15年ぐらい前から色々な出版社に提案した仕掛けが世の中にあることを知りました。

 とにもかくにも本を読みました。そうすると、ワードでも出来そうかもということが分かりました。しかし、米国への税務処理が必要となることが分かったのです。そこで税務処理をし始めたのですが、相手(アメリカ税務当局)からのリスポンスがないのです。

そこで手元にある絶版本の原稿に手を入れ始めました。

 Kindle previewer という無料のソフトをインストールすれば、実際にどのように読めるのかが分かります。テキストは問題なく写ります。手を加えたのは以下の点です。

 キンドル本は目次を作らなければなりません。「ホーム」の「スタイル」で章は「見出し1」、節は「見出し2」にすればいいのです。後は「参考資料」の目次で作成します。注意があります。キンドル本は読む機械によってページ数が変わります。だから、ページ数が意味を持たないのです。だから、目次の「ユーザー設定の目次」でページ数を表示しないにします。なお、本文に手を入れたならば、「目次の更新」をして下さい。

 ワードの「挿入」の図形を組み合わせて図をつくる場合があります。これはキンドル本になるとき、思わぬ図形になってしまいます。だから、ウインドウズのアクセサリーの中にあるSnipping Toolで切り取ります。

 画像は128kb以下にするため縮小専用というソフトを使いました。それの「ファイルサイズを指定」で縮小しました。

 キンドル本は読む機械によってレイアウトが大きく変わります。だから、改行や改ページを多用することを薦めます。

表紙は業者に任せることを勧めます。

 こんなことを「ちまちま」と1ヶ月ぐらいしていました。最後の最後まで残ったのは米国の税務処理です。これがなんと米国とのやりとりは不要で、マイナンバーを入れればいいことが分かりました。

 ということで12月5日にアップしたのです。初めて耳にしてから1ヶ月半です。

 私としては以下の4つを薦めます。全部買っても912円です。何よりも、一度、キンドル本の便利さを実感して下さい。

「さるでもできるKindle電子出版」(https://amzn.to/2L79gzs)、「WordPowerPointKindleキンドル本が簡単にできる!」(https://amzn.to/2L7Sa4A)、「Wordで作れた!Kindle電子出版」(https://amzn.to/2Lbv2Cf)、「副業?!キンドル出版だろ!」(https://amzn.to/2QqCrU4

 キンドル本の使い方は以下をご覧下さい。

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20181205/1543994960

以上を読んだ『学び合い』実践者が『学び合い』の本を出すのであれば、個別にサポートしますよ。

 何度も繰り返しますが。本当に簡単なのです。

[]何故、理科は難しいと言われるのか? 06:34 何故、理科は難しいと言われるのか? - 西川純のメモ を含むブックマーク はてなブックマーク - 何故、理科は難しいと言われるのか? - 西川純のメモ 何故、理科は難しいと言われるのか? - 西川純のメモ のブックマークコメント

 「何故、理科は難しいと言われるのか?」(https://amzn.to/2ruMzfz)に書いたことの「さわり」を書きます。

 私は物理の授業で計算問題を解かせると、子どもたちは難しいと言います。ところが、数学では物理で解かせる計算より遙かに難しい計算を解いているのです。それが不思議でした。調査の結果、物理が現実をイメージして計算するから難しいのです。数学は抽象的だから簡単なのです。

 イジメは駄目なことは子どもは知っています。でも根絶できません。何故でしょうか?子どもたちに、さらにイジメはいけないことであること、イジメを受ける子どもがどのような気持ちになるかを教えても変わりません。そんなことは子どもたちは知っています。イジメをなくすために教えるべきことは別にあるのです。それはホモサピエンスが群れる生物であることに理由があります。

 一目瞭然、という言葉があります。ところが、そうとも違います。人はものの見方に関して、ある傾向を持っています。だから、同じものを見ても全く違うものを見ているのです。

 子どもには誤解があります。おしえても、おしえても、その誤解が解消しません。多くの教育研究では、誤解を解消するための手立てを立てました。しかし、誤解が解消しないのは、強固な誤解があるからためではなく、誤解が無いからなのです。だから、誤解を強めることによって誤解解消するべきなのです。この文章の意味分からないだろうと思います。それだけ画期的な発見なのです。

 花を観察するとき、メモをするべきですか?スケッチをするべきですか?メモおよびスケッチをするべきですか?おそらく皆さんが考えた答えは間違っています。これを理解するためには我々が映像を頭の中で処理する仕方を理解しなければならないのです。

 その教科が得意な子どもと、不得意な子どもを比べると、どちらの方が授業に関してより多くのことを覚えていると思いますか?びっくりすると思いますが、不得意な子どもなんです。例えば、授業後に「先生、ネクタイが昨日と同じ」と指摘する子は不得意な子どもばかりです。これを理解するには得意な子が、どのように情報を処理するかを理解しなければなりません。

 以上のような研究の積み重ねによって、教科が得意な人と不得意な人は全く異なった情報処理をしていることが明らかになりました。これを認知心理学では自動化と言います。これはホモサピエンスが獲得した情報処理の仕組みに由来します。従って、両者は本質的にわかり合えないのです。教室の中で一番得意な人は教師です。従って、教師は不得意な子どもを教えることは不可能なのです。それ故、子ども同士が学び合う授業が必要であることを述べました。

 以上のように、「何故、理科は難しいと言われるのか?」(https://amzn.to/2ruMzfz)は「理科」と銘打っていますが、実はすべての教科に関わることを書いています。

 面白そうでしょ?

 一生懸命、教材研究したら、みんなが分かる授業が出来ると思っている人は多いと思います。しかし、それは無理なのです。我々が空中に10秒浮遊できないと同じぐらい不可能なことなのです。私はこれを学術的に確認した上で、従来型授業と決別したのです。

 『学び合い』は徹頭徹尾、実証的な学術研究に裏打ちされています。そこが他の教育実践と決定的に違うところです。だから、本の通りにやれば本の通りになります。

追伸 電子図書の使い方は以下をご覧ください。

http://manabiai.g.hatena.ne.jp/jun24kawa/20181205/1543994960