■ [大事なこと]終活

私が駆け出しの時、本を出版すると関係者に謹呈していました。それに対して、返事をする人と、返事をしない人がいます。返事を常にする人はごくわずかです。その方々は、各界で活躍している一番忙しい方です。返事は短いですが、とにかく返事をする方々です。そういう生き方をしているから、各界で活躍できるのだろうと思います。
高校生の時、大好きだった渡部昇一の本に世間を狭くすることの大事さを書いてありました。新鮮でした。が、それが実感できるのは最近の5年ぐらいのことです。拡大ではなく、人生をまとめたいと思い始めたからでしょう。
この数年、年賀の挨拶の返事がない恩師から寒中見舞いをいただきました。終活のため出さなかったのこと。いつも通り、手書きの年賀状。文字は昔通りの文字。先生にお手を煩わす気は無く、ただ、近況を伝えたいだけ。でも、返信は無用ですと書けば、恩師はもっとプレッシャーを受けることは自明です。ですので、何もしません。私は今年還暦、恩師は今年九十一。私は恩師のように年を重ねられるだろうか?